神戸大学 医学部医学科 2022-2023
2/16

 神戸大学は、大学全体として国際性豊かな「研究大学」を指向しています。医学部医学科における教育はもとより、高い倫理観を有し高度な専門的知識・技能を身につけた医師(医療人)を養成することを主たる目的としていますが、本学科の特徴は、それにとどまらず、旺盛なる探究心と創造性を有する「科学者」としての視点を持った医師/医学研究者を育成することを目指している点にあります。この方針に沿って、平成13年度より本学科の大学院講座化(部局化)が施行され、学部と大学院を通した一貫した研究教育指導体制の確立を目指しています。また、広い視野を有し、地域のみならず地球規模で国際的に活躍できる人材の育成を目標としている点も本学科の特徴です。 医学は人間の生命と健康を守る学問です。人間を対象とするという点で、医学は他の自然科学と異なり、人文科学的、社会科学的な面をもっています。医学は、多くの科学に根ざし、その科学の成果を人の生命の保持にどのようにとり入れるかを、これを受ける人の立場に立ち誠意とヒューマニズムをもって考えなければなりません。医学にはサイエンス(科学)とアート(技術)の2つの面があるといわれますが、ここでいうアートには倫理的な要素が含まれています。換言すれば、医学は、狭い意味の学問としての医学と、科学的技術としての医術と、道徳的実践としての医道の3つから成り立っていますが、その何れを欠いても完全な医学とはいえません。本学における医学教育は、全学共通授業科目と医学部専門科目(基礎医学・臨床医学)の有機的連携をはかりながら一歩一歩前進する6年一貫教育の方針をとっています。広く知識を授け、同時に人間を形成する教養の場とするとともに、医の倫理を体得させ、かつ科学的思考過程を養い、旺盛な探究心を有する医師を育成することを教育方針とし、それによって医学教育水準神戸大学 医学部医学科Kobe University School of医学科の教育理念医学教育

元のページ  ../index.html#2

このブックを見る