神戸大学 大学院工学研究科・工学部 2022
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現在、工学研究科内には産学連携と新学術領域の創出を見据えた7つの工学研究科附属研究センターが設置されています。世界的に先導的な役割を果たすため、様々な研究分野の活躍が期待されています。気体・液体・固体の混ざった流れ(混相流)や粘弾性を有する「複雑」な流体、渦・乱れ・波や構造物などを含む「複雑」な流れ、化学反応や相変化および熱や物質の輸送を伴う「複雑」な熱流体現象、環境や人感に関連する「複雑」な熱流体制御などの様々な複雑熱・流体現象は非常に多くの工業分野で複合的に利用・応用されています。当センターは、工学研究科を中心とした横断的な研究グループであり、幅広い分野における複雑熱流体現象に関する研究を統合し、俯瞰的に推進することにより、基盤教育・先端研究の推進と次世代の研究分野の創出を目指します。本センターでは、従来型の建築学、市民工学、機械工学、応用化学といった専攻・分野縦割り的な枠組みを新たな座標軸からの視点で見直し、新しい学術領域を創出することで複雑な熱流体現象に関する総合的な工学的基盤の確立を目指します。また、参画する研究者が連携により、既存の組織からは出てくることのない斬新な技術、産官学連携の芽を築くことにより、革新的な生産、環境、エネルギー関連技術を構築し次世代のサステイナブル社会の形成に貢献することを目指します。昨今のナノテクノロジーやバイオテクノロジーにおける取り扱いを見るまでもなく、材料の機能は外界と接する界面での現象に支配されています。したがって、界面を基盤としたʻものづくりʼの戦略が必要不可欠となります。 当センターでは、「界面」をキーワードに教育・研究分野の横断的な研究ユニットを形成することで、界面現象に関わる基盤研究を推進し、次世代のものづくりに繋がる研究シーズの創出をめざしたいと考えています。この際、従来型の応用化学、機械工学、電気電子といった専攻や分野縦割り的な枠組みをあらたな座標軸からの視点で見直すことで新学術領域を創出し、既存の組織からは出てくることのない斬新な産官学連携の芽を築くことが期待できます。したがって、本センターが界面機能の創出をものづくりに繋げる連携を推進するための新たなる拠点となり、基盤研究から発信されたシーズの「ものづくり」への展開が円滑になることを期待しています。本センターに関連したプロジェクト・外部資金として、科学研究費補助金、内閣府・戦略的イノベーション創造プログラムSIP、新エネルギ・産業技術総合開発機構NEDO、JST・未来社会創造事業、参画研究者の民間との各種共同研究などを推進しており、過去三年間で4億円以上の外部資金を獲得しています。Graduate School of Engineering / Faculty of Engineering, 複雑熱流体工学研究センター(Complex Fluid and Thermal Engineering Research Center)界面科学研究センター(Research Center for Interface Science)KOBE UNIVERSITY工学研究科附属研究センター

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