神戸大学 大学院工学研究科・工学部 2022
35/40

超スマート社会では、必要なもの・サービスを、必要な人に、必要な時に、必要なだけ提供し、社会の様々なニーズにきめ細かく対応できることが求められます。これを実現するには、サービスプラットフォームに供することができる新たな価値を創出する基盤技術の強化が不可欠です。当センターにおいては、これまでにないスマートな物質による分子レベルのセンシングからデバイスレベルのセンサー技術の研究開発プラットフォームを構築するため、医学・農学・数理情報などとの異分野融合型研究とグローバルな共同研究を通じてオープンサイエンスを実現します。特に、医療応用、エネルギー利用、極限環境で使用される複合物質・材料に関する基礎研究を強力に推進して、新たな価値の創出を強力に進めます。巨大地震、巨大台風、津波などに対して、都市は被害低減にとどまらず回復力(レジリエンス)の高さが求められており、構造工学の各分野はレジリエント構造の実現を目指しています。それらの研究を総合して都市レベルでレジリエンスを向上させる研究が不可欠です。また神戸大学においては近年、振動台や高速アクチュエータの導入が進んだので、これらの設備を最大限に活用してレジリエント構造の研究を推進します。さらに国際的に共通化できる標準的な性能検証方法を提案することを目的として、国内外の機関とも連携し、災害に強い未来都市の創生を強力に推進します。都市を構成する個々の構造物の課題だけではなく、各種の構造の技術が適材適所に役割を果たすことで、都市インフラ全体としてのレジリエンスを向上させることが可能となります。そのために、多様なハザードに対して求められるレジリエント構造の提案を、センターベースで組織的に実施します。さらに国際的に研究資源の有効活用を図るため、アウトプットを共有し、レジリエント構造研究の国際的なリーダーシップを保持することを目指します。学内・国内外との積極的な共同研究を通じて目的の成果を確実かつ効果的に達成することを目的の第一とする柔軟な組織の研究センターであり、新たな視点で見直し、先端のスマート物質・材料に関する新学術領域を創出することで神戸大学の強みを一層強化することが期待でき、産官学連携に重きを置く学内の他研究科やセンター群と連携し成果の受け渡しをすることで成果の社会実装に貢献します。レジリエント構造研究センター(Resilient Structure Research Center)先端スマート物質・材料研究センター(Research Center for Advanced Smart Materials)

元のページ  ../index.html#35

このブックを見る