神戸大学 統合報告書 2024
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Special conversation河端 俊典研究・社会共創・イノベーション担当理事・副学長株式会社神戸大学イノベーション(KUI)取締役、学術研究推進機構長、デジタルバイオ・ライフサイエンスリサーチパーク推進機構長、先端的異分野共創研究推進室長、異分野共創研究企画・創出委員会委員長、産官学連携本部長を兼任。※外部資金獲得額はコロナ関連補助金等の特殊要因による獲得額を除いています。松尾 貴巳大学改革・デジタル化・評価担当理事・副学長株式会社神戸大学イノベーション(KUI)代表取締役社長、株式会社神戸大学キャピタル(KUC)取締役、DX・情報統括本部長を兼任。副学長として病院財務を担当。河端 近年の助成金等の申請書は、研究内容だけではなく、社会実装や地方創生、人材育成等の観点も盛り込む必要があります。外部資金を獲得するため研究の価値を最大限活かせるような申請書作成等の研究計画支援を実施しているのが、学術研究推進機構学術研究推進室のリサーチ・アドミニストレーター(URA)です。科研費や国際交流事業等、文部科学省・経済産業省等のあらゆる助成金の申請を強力にサポートします。この他、産官学連携本部や株式会社神戸大学イノベーション(KUI)との連携により本学の外部資金獲得額は、2019年度の約124億円から2023年度には約181億円※に達しており、外部資金獲得に向けた取り組みの成果として捉えています。今後200億円に向けた更なる施策の拡充を図っていきたいと思います。研究・社会実装を推進するインセンティブまず、研究や社会実装の推進に向けて打ち出してきた支援策について、お話しいただければと思います。河端 2021年4月に就任した藤澤学長は、神戸大学ビジョンとして「知と人を創る異分野共創研究教育グローバル拠点」を掲げており、その実現を目指して学内事業を立ち上げてきました。例えば、若手研究者支援を目的とし、2022年度に「高等学術研究院卓越准教授・教授制度」を設けました。国際的に優れた若手の助教等を准教授等に昇任させ、研究・教育に専念させる制度で、これまで14人を採択しています。また、先端的な異分野共創型の研究を戦略的に推進するため、学術研究推進機構に「異分野共創研究企画・創出委員会」と「先端的異分野共創研究推進室」を設置しました。さらに、外部資金の活用制度として、2021年度には外部資金の直接経費から研究代表者等人件費を支出する制度等の研究インセンティブを意識した施策を導入しました。研究費の確保に向けた、研究計画支援とスタートアップ支援22研究力の向上のため、外部資金獲得に向けた施策が必要不可欠

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