神戸大学広報誌『風』 Vol.22
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11RCUSSオープンゼミナールは今年11月の開催で300回目を迎えます。阪神・淡路大震災の翌年の1996年に設立された「都市安全研究センター」が主催し、市民や自治体、企業関係者らに災害に関する専門的な知見を広く共有する場として回を重ねてきました。今年から会員制を導入しておりますが、登録・参加は無料です。右記二次元コードから「オープンゼミナール友の会」にご登録ください。会員サイトでは過去の動画や資料もご覧いただけます。室崎 はい、学生にとっても重要な場でした。犠牲者聞き語り調査や社会的活動に参加する学生が他の研究室より多く出ました。単に先生から言われてではなく、自らが社会性を身につけるきっかけとなったと思います。 当時は震災から日が浅かったため意識も高く、ゼミ活動と社会に出て活躍することが一つになっていました。ですが、社会全体で風化が進んだのか、今の学生は少し意識が違うかもしれませんね。全国と比べると多いですが、被災地へボランティアなどに行く神戸大学生は以前より減ったと感じます。授業に就活、アルバイトと忙しく、大切と思っていても体が動かない。これからの時代、社会とつながる場がますます重要になると思います。こうしたところから社会貢献への意識も生まれてきます。―大事にしていきたいことは。室崎 これからもオープンな場であることですね。大学が扉を開けたことが大切なんです。大学の先生と市民のギャップがなくなって、自由になった。やり方は人それぞれでいい。近藤先生はどんなゼミにしていきたいですか。近藤 つながりを広げていきたい、特に若い人たちに参加してほしいと考えています。NPOや災害ボランティアの方など多様な人たちと一緒に学び合い、手をつないでいけたら。そして、そういう人たち同士がつながる場にもなればいいなと思います。 また、学生が発表する機会を増やしたいです。始めた頃は学生の参加が多かったですよね。―11月で300回。これからもオープンゼミは続いていきます。室崎 無理して続けようとするのではなく、自然体でやるから続くのだと思います。また、フラットな関係を確立できたことは長い歴史の財産ではないでしょうか。できるだけ多くの人にこういう場があることを知ってほしい。裾野を広げ、この先も多くの人に開かれた存在であってほしいです。近藤 終わりにする理由がありません。回数は気にしていません。今後も、ともに学べる場として未来につないでいきます。災害に向けて多様な人々が学び合い、そして人々がつながる拠点にしていきたいです。詳しくはWEBサイトへ!RCUSS WEBサイトRCUSS 友の会サイト※オープンゼミナールを効果的に運営するために、「RCUSSオープンゼミナール友の会」への登録をお願いすることといたしました。RCUSSオープンゼミナールのご案内つながりを広げていきたい、特に次の災害に向かって備えていく若い人たちに参加してほしい近藤 民代 [ KONDO Tamiyo ]都市安全研究センター 教授2003年神戸大学大学院自然科学研究科博士後期課程修了。京都大学防災研究所巨大災害研究センターCOE研究員、人と防災未来センター主任研究員などを経て、2022年神戸大学都市安全研究センター教授。近年はコロナ危機対応を柔軟性、適応性、冗長性等から評価する災害レジリエンス研究にも取り組む。これからも学び合い、つながる拠点に

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