Ⅰ 価値創造ストーリーⅡ 価値創造のための戦略Ⅲ 神戸大学の現在地玉置 久教育担当理事は自然に身につけることができます。博士課程修了者のキャリアも様々で、アカデミックな方へ進む方も多いですが、博物館、企業、地方自治体、教育関係など多分野で活躍しています。金京 現代社会において、多様で複雑な課題を発見して、それを学際的な視点から高度な分析能力に基づいて解決策を提案実装できる、「共創型知の担い手」としての実践的な博士人材を育成する必要があると考えています。実践的博士人材とは、伝統的な学術研究にとどまらず、企業、行政、国際機関、地域社会など多様な領域で、変革の担い手として活躍できる人材です。しかし、社会科学系の現状は必ずしも十分ではありません。例えば、私の所属している経済学の分野では、学部卒業後は企業に就職する人が多く、大学院への進学率は低く留まっており、特に博士後期課程では研究者を目指して進学する層に偏っています。大学院教育修了後のキャリアパスの多様性が認知されていないことが原因の一つであるため、─大学院教育改革について─まず、各学系としてどのような博士人材を育成しているかをお聞かせください。神戸大学は学際的連携と実践的教育を通じ、社会課題解決に挑む高度博士人材を育成します。玉置 18歳人口が減少し始めて久しい中、少人数で社会や大学の高いレベルを維持するためには、高等教育・博士人材育成が不可欠です。これまでは、専ら専門的な知識をベースに先端研究を推進できる人材=先進的卓越人材の輩出に重点が置かれてきましたが、近年では社会の発展を牽引できる人材=実践的人材の育成が重視されるようになっています。その中で、本学の各学系における実践的博士人材の育成イメージについて共有できればと思います。佐藤 人文・人間科学系の分野では修士に進学した学生は博士課程に進むことが多く、充足率も良好です。私の所属する人間発達環境学研究科では、文系のみならず理系や芸術系など多岐にわたる分野の教員が在籍しており、共同研究や共創的研究も活発です。そのため、多分野横断的な視点KEY21教育担当理事対談教育担当理事対談社会と共創する実践的社会と共創する実践的博士人材育成の方針博士人材育成の方針― 各学系の取り組み― 各学系の取り組み教 育 担 当教 育 担 当理 事 対 談理 事
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