神戸大学 文学部 2025
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社会文化・社会学専修授業では最近の卒業論文から「脱物質的消費観としてのミニマリズム」「大人の発達障害者を『支える』こと」「アロマンティック・アセクシャルとその生きづらさ」「モノに着目した『聖地巡礼』と文化振興」「若者の音楽消費の非音楽的側面について」「ルッキズム社会における自分の容姿との向き合い方」「信仰を引き継ぐということ」「共働き夫婦における家事分担の意味」「『団地型』ニュータウンという生活領域」卒業後は教員からのメッセージ卒業生からのメッセージ平井 晶子教授家族変動論。歴史社会学・歴史人口学的観点から日本家族の変動プロセスおよび現代的特性を研究。より広い視野から近代化と家族の関連を解明するため欧米との比較研究にも取り組んでいます。佐々木 祐准教授移民過程論・エスニシティ論。「北」を目指して移動を続ける中米移民をめぐるコンフリクトや社会的ネットワークの形成について研究しています。また、兵庫県在住外国人の生活実践についても調査をしています。梅村 麦生講師理論社会学、社会学説史。研究対象はドイツ語圏の社会システム理論、現象学的社会学など。現在の主な研究関心は、時間の社会学、社会学的帰属概念の歴史、地域の外国人労働者です。教員の紹介白鳥 義彦教授社会変動論。特にフランス社会学の理論・学説史。国家と教育の近代化の日仏比較、高等教育と研究体制に関する研究、移民や教育をめぐる観点からの現代社会の研究にも取り組んでいます。17 1年生の10月、社会学の教員による「人文学基礎」が始まります。それぞれが関心をもつテーマを持ち寄り、文献調査・統計データの収集・インタビュー調査などを行い、テーマを掘り下げ、自分たちの見解をまじえながら発表し、討論します。専修が決定した2年生では、社会学の本格的な知識を身につけるため、「現代社会の変動に対応する新たな社会理論」「家族と人口の比較・歴史社会学」「社会学研究の多様な調査法(戦争・震災の集合的記憶を事例に)」「移動から見る現代社会の諸様相」など、多種の特殊講義が開講されます。また、2年生の10月からは、社会調査を本格的に行う実習が開始されます。3年生の10月、卒業論文のためのゼミが始まります。各人のテーマに合わせてそれぞれの教員に数人ずつ分属し、発表と討論を行います。あとは自力で40,000字の卒業論文執筆に邁進します。なお、2005年より社会調査士資格のプログラムが本格的に始まっています。 希望職種の花形はマスコミ・出版関係です。テレビ、新聞、出版社、広告会社への就職者は毎年います。また、仕事の実感が欲しいと食品、電機など製造業関係に行く人もいます。そのほか情報、金融、教育、流通などのサービス産業分野も多くなっています。根強い職種は公務員、教員です。大学院の博士課程前期課程を経てそれらに就職する人も増えています。博士課程後期課程に進学し研究職、専門職を目指す人も毎年います。 あなたはこれまで、いろいろなことを決断してきたでしょう。しかし実はそうした「決断」も「社会」によって枠づけられたものかもしれません。「社会」という、目に見えないけれど確かに存在するものによって私たちの毎日は動いています。同時にその「社会」は、私たち一人一人の個人によって作られたものであり、決して固定的なものではありません。見方を変えるだけで、思いもしないものが見えてくる。こうした体験が社会学の醍醐味です。(白鳥義彦) 社会学を一言で言うと、何でも研究できる学問です。ふとした時に「これを調べたら面白いことがわかるかも?」と感じたことがそのまま自分の研究になるくらい自由な学問だと思います。社会学を通じて私はアプローチ方法の多さを知りました。ものの捉え方、近づき方は決して一つではないという認識は、社会学以外のところでもきっと役立つと思います。皆さんが悔いのない大学生活を送り、さらには私が学んだような考え方を身につけることを、心から願っています。 (山口ありさ 2018年3月卒業 ラディックス株式会社勤務)社会学―自分のなかに社会があり、社会のなかに自分があることを発見するために。 社会学 sociology とは、社会 society の、学 -logy です、ということになりますが、それではピンと来ないかもしれません。家族社会学、都市社会学、犯罪社会学、文化社会学、遊びの社会学、スポーツの社会学、性の社会学などと並べてみるとかえってイメージが湧いてきます。社会にあるさまざまな集団(家族、村落、企業、都市、クラブ)、社会のなかで行われるいろいろな行為(犯罪、遊び、スポーツ、演技)、現代社会に形作られる特色ある関係(性、エスニシティ、流行、マスメディア)について研究する学問なのです。それはまた、そこから表現された文化(マンガ、音楽、文学、言語、価値意識)について独特の角度からアプローチします。 それを通して見えてくるのは、人間がいかに他者との関係のなかで自己を表現しようとしているか、いかに他者の存在を理解しようとしているか、という像であり、また、強固にそびえ立っているように見える社会がいかに人間のこのような心の多様な相互作用から成り立っているかということです。社会学専修

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