神戸大学 文学部 2025
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Program21「グローバル・アクティブ・ラーニング(広島)」研修旅行 現在文学部では、英米文学・ドイツ文学・フランス文学・中国文学・日本社会文化論で外国人の教員が講義や演習を担当していますが、そのほかにも韓国語・中国語・ドイツ語・フランス語・イタリア語・西洋古典語(古代ギリシャ語とラテン語)の語学教育が行われています。また、アラビア語・ペルシャ語を用いた授業もあります。(KOJSP第11期生) 文学部への留学生は、大学院生あるいは大学院への入学をめざす研究生、また、オックスフォード大学をはじめとする協定校からの交換留学生が大半です。現在、19カ国・108名の留学生が文学部と大学院人文学研究科で学んでいます(2024年5月1日現在)。 さまざまな国の留学生と触れ合い異文化を理解し合うことができる教育環境は、グローバルな視野をもって研究を進める上で欠かせないものです。そうした観点から、文学部では、授業における日本人学生と留学生との議論はもちろん、留学生と日本人学生との交流が深まるように、さまざまな活動を行っています。例えば、毎月1回のインターナショナル・アワーを実施し、春には留学生と日本人学生合同の日本文化見学旅行を、冬には国際的な学術文化交流を目的としたシンポジウムと交流会を開いています。 僕は、オックスフォード大学の12人の同級生と一緒に、9月末に神戸にまいりました。自分のバイアスかもしれませんが、日本の大学の中で、神戸大学が留学生に一番いい場所だと思います。 神戸は、まず街として、すばらしいところです。交通から見ると、新幹線や世界一長い空港(関西空港)があり、最先端な街です。日帰りは、大阪はもちろん、京都、奈良、東京までも楽に行けます。神戸は「五つの国」の兵庫県の首都ですので、兵庫県だけで旅行するだけでも、絶対に退屈しません!最先端な都市でありながら、北に六甲山があり、南に美しい海岸に恵まれ、自然も豊富なので、ハイキングでも、水泳でも、日本の四季が満喫できます。間違いなく日本のまちでありながら、多彩な文化に触れられる街でもあります。明治時代からと言うもの、港湾都市の立場のおかげで、移民が多くあり、その現れとして、ジャイナ教の寺院や日本最古のモスクなどがあります。バウムクーヘンや中華料理や和牛が神戸のいくつかの名物であり、世界各地の美味しい料理が食べられます。それに加えて、遠足やソサエティー等で、大学で国際的な友達を作る機会がたくさんあります。それとともに、五毛祭りや神戸祭りに参加することによって、簡単に日本人の友達も作れます。神戸はさすが関西の街であり、地元の人々がやさしいので、ご安心ください! 大学そのものも、たくさんの楽しい経験を提供しています。僕は、児童文学研究会に参加して、たくさんの素敵な人に出会えました。私の友達もバレーボール部や写真部に入り、どなたでも必ず自分に合うクラブがあります。科目に関しても、選択肢が多くあります。現在、僕はフランス文学と中国文学をしていますが、すべての授業が日本語で開催されています。にもかかわらず、先生方のサポートのおかげで、問題があっても説明していただけ、楽しく授業を受けています。日本語を聞くのだけでなく、発表会などで日本語をアウトプットする機会もありますので、日本語の能力も必ず上達します。しかも、関西弁も毎日耳にすることができるので、地元の人々の話し方も学ぶことができます。ただし、何か迷った場合は、各学生に学生のチューターがいるし、やさしくどうすべきかを説明してくれるので、心配しなくても大丈夫です。チューターにはとても感謝しており、日本ではじめてできた友人にもなりました。 神戸大学に行く理由は言葉より多く、留学を考えている皆様に心の底からお勧めいたします。歴史、文化、自然、街の雰囲気、料理、新しい人との出会い、どんなことを求めていても、神戸で必ず見つかります。僕はすでに6ヶ月間神戸に滞在していますが、本当にあっという間でした。今後の3ヶ月も楽しみにしています。 私は、2019年9月から半年間、ドイツのトリーア大学に交換留学生として留学しました。トリーアでは最初に1か月にわたるオリエンテーション期間があり、ドイツ語のコースと諸手続きを留学生全体で行います。学期中は、ドイツ語やドイツ文学の授業を中心に受講していました。バス遠足や言語交換など、留学生のためのイベントも充実しています。 留学中は、日本学科の生徒と言語交換を行ったり、自分の研究テーマについて専門の先生に尋ねたり、図書館で資料を読んだりしていました。ドイツ文学を専門にしていますが、実際に本場ドイツの大学で勉強して、入ってくる情報の違いを身に染みて感じました。授業ではヨーロッパ史など幅広い知識が当たり前のように話題になり、また図書館の文献も日本とは比べ物にならないほど多く、もちろんすべての知識はドイツ語で入ってきます。その一方で、神戸大学で先生が仰っていたのと同じことが現地でも取り扱われていると、遠く離れた国の文学について日本で当たり前に学べることの素晴らしさも感じました。 留学の目的は人それぞれだと思いますが、「異文化に触れたい」「グローバル社会で活躍できる人間になりたい」というのは大きな理由になると思います。ただし、それに加えて現地で専門的な勉強ができるのは、2年生から専修に分かれる文学部での留学の強みだと思います。私にとっての挑戦だったこの留学が、良き人生経験になったことは間違いありません。神戸大学文学部から留学できる協定校(一部のみ)【アジア】ソウル国立大学校、成均館大学、木浦大学(以上韓国)、南洋理工大学(シンガポール)、国立台湾大学、国立成功大学、国立政治大学(以上台湾)、清華大学、武漢大学、中山大学、復旦大学、北京外国語大学、山東大学、香港大学(以上中国)【オセアニア】西オーストラリア大学(以上オーストラリア)【北米】ジョージア工科大学(アメリカ)、オタワ大学(カナダ)【欧州】トリノ大学、ヴェネツィア大学、ボローニャ大学(以上イタリア)、ロンドン大学アジア・アフリカ研究学院(SOAS)(以上英国)、インスブルック大学、グラーツ大学(以上オーストリア)、カレル大学(チェコ)、トリーア大学、ベルリン自由大学(以上ドイツ)、パリ・ナンテール大学、パリ大学、リール大学、リヨン高等師範学校、エクス=マルセイユ大学(以上フランス)、ヤゲヴォ大学(以上ポーランド)、プーラ大学(クロアチア)、ベオグラード大学(セルビア) グローバル化の時代といわれる今日、神戸大学文学部でもさまざまなレベルで国際交流が行われています。 多彩な外国語・外国文学の講義はもちろん、最近では外国からの留学生の受け入れ、学生の外国大学への留学、 外国の大学との学術交流協定などに、特に力を入れています。留学体験セオドア・ンゼ留学体験畠田 美宙(ドイツ文学)2021年3月卒業生多彩な外国語・外国文学教育留学生受け入れと交流の状況文学部からの留学と外国の姉妹校010203国際交流・留学について

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