神戸大学大学院 国際文化学研究科 2024-2025
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24| 神戸大学大学院国際文化学研究科林 良子 教授 言語行動科学論特殊講義ほか音声科学・心理言語学。日本語や諸外国語における音声の特徴や、外国語を学ぶときの発音の困難点などについて実験的手法を用いて研究しています。言語障害や言語発達、各国における音声コミュニケーションの教育方法の比較についても興味があります。松本 絵理子 教授 コミュニケーション認知論特殊講義ほか認知心理学、認知神経科学。人間の知覚、行動、記憶、注意といった認知活動について、心理実験や脳活動計測などの手法を用いて研究しています。特に、注意について、不安やストレスなどの個人特性が及ぼす影響や、どうして表情や恐怖の対象には注意が素早く向けられるのか、等について関心があります。コミュニケーションの背景にある人間の行動や認識の傾向を認知心理学的というのぞき窓を通じて探ってみませんか。北田 亮 教授 非言語コミュニケーション論特殊講義ほか心理物理学・生理学など複数の方法を活用して、知覚から社会認知に至るまで様々な認知神経科学的な研究を行っています。特に複数の感覚機能に着目して、どのように先天的な要因と後天的な要因が絡み合うことで私たちの知覚や認知能力が形成されるのかに興味があります。これらの研究を通じて未来の研究の土台となる枠組みを提案することを目指し、様々な分野の研究者との連携により成果の社会実装への道を探ります。人とひとの間のコミュニケーションにおいて要求されることの一つは、気持ちが通じあうことでしょう。しかし実際のコミュニケーション場面においては、たとえば「言葉は通じているのに気持ちが通じていない」と思える場合があります。この場合、「気持ちは通じていないか」「言葉(音声)は本当に通じているか」といったベーシックな問題について検討する必要があります。感性コミュニケーションコースは、コミュニケーションの過程を音声生成など身体的なプロセス、心理学・脳科学など認知的なプロセスの水準から探求します。またネイティブの発音に近い発音を可能にする方策、対人関係を改善する技法といったプラクティカルな問題についても学生の皆さんと一緒に研究を行っています。所属教員の紹介進路実績(前期課程) ユニクロ、アステラス製薬、イーオン、ATR Learning Technology、ANA(全日空)、(中国の国立)中国銀行、神戸市(上級行政職)、航空大学校、島津製作所(上海)(後期課程) 理化学研究所、神戸大学国際文化学研究科、韓山師範学院、神奈川県科学捜査研究所、国立障害者リハビリテーションセンター研究所、日本学術振興会特別研究員(PD)、武漢大学、パナソニック、京都精華大学、情報通信研究機構(NICT)、東北大学、大阪大学在籍学生数(前期課程)  6名(後期課程) 2名論文テーマ例(前期課程) 注意、ワーキングメモリ、情動、視覚認知、表情、音声コミュニケーション、外国語発音における母語干渉、Eラーニング、社会性、マルチモーダル分析(後期課程) 数表象、プライミング、視覚的注意、外国語音声習得のメカニズム、音声の産出と知覚、ポライトネス巽 智子 准教授第一言語習得、心理言語学。私たちはどのように言語を習得するのか、を中心のテーマとして研究をしています。また、言語変化、発達語用論、コミュニケーションと言語の関係など色々なテーマに関心があります。実験やコーパスデータの分析を通じて言語を探る、活発な研究の場を創りたいと考えています。牧田 快 講師 コミュニケーション文法論特殊講義ほか認知心理学、神経科学、発達・発達障害、言語学。主に脳構造・脳機能画像法を用いて、発達の違いによる脳構造の変容の度合いや、単語学習のような特定の課題遂行中の脳活動の測定などを通して、ヒトの発達、知覚、学習といった認知機能・行動について研究しています。なお研究では、いわゆる文系、理系という垣根を越えて、分野横断・融合的な観点から深化したいと考えています。グローバル文化専攻・言語情報コミュニケーション系感性コミュニケーションコース

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