神戸大学大学院 国際文化学研究科 2024-2025
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30| 神戸大学大学院国際文化学研究科外国語教育コンテンツ論コースでは、新時代の外国語教育の創造に主体的に参画できる人材育成を目指し、外国語教育の内容・方法・展開に関わる研究を総合的に行っています。本コースでは、言語学(コーパス言語学・認知言語学・語用論・史的言語学)と教育学(授業論・指導法・教育工学)の学問的基盤をふまえつつ、特に、教育現場での実践的展開を見据えた研究に精力的に取り組んでいます。本コースにおいて、外国語教育を取り巻く諸問題に多面的にアプローチする能力を付けた修了生は、国内外の教育機関等で活躍しています。本コースでは、学部時代の専門にかかわらず、外国語教育を通して社会のグローバル化に貢献しようとする意気込みにあふれた学生の受験を歓迎します。当コースでは、日々の研究指導の様子や、所属する院生・教員の活動状況をコースブログで発信しています。ぜひ一度、ご覧ください。石川 慎一郎 教授 外国語教育内容論特殊講義IIほか応用言語学の観点から、コーパス(大規模テキストデータベース)を使った英語・日本語の言語分析・教材分析・教材開発・語彙習得などを主として研究しています。あわせて、語彙処理の心理的機制や、小中高大での言語教育のカリキュラム設計、教授法・インストラクショナルデザインにも関心を持っています。科学的な視点から言語や教育の問題を考えてみたい学生を歓迎します。柏木 治美 教授 外国語教育工学論特殊講義ほか情報通信技術の学習環境への応用に関する研究を行っています。最近は、音声認識や生成AIを取り入れ、外国語や日本語で緊張せずに自身の意見や考えを話せるようになることを支援するためのコミュニケーション活動環境について検討しています。新しい技術を取り入れた学習環境の開発研究に興味を持つ学生を歓迎します。木原 恵美子 准教授 外国語教授学習論特殊講義ほか英語話者は構文をどのように選択しているのか、その背後にはどのような仕組みがあるのかを研究しています。英語母語話者だけではなく、英語学習者の話し言葉や書き言葉も分析しながら、英語の文法学習や教授法の研究を行っています。英文法の分析や記述に興味がある学生を歓迎します。進路実績(前期課程) 小学校教諭、中学校教諭(尼崎市・神戸市)、高校教諭(兵庫県・滋賀県・岡山県・鳥取県・沖縄県)、東京大学附属中等教育学校教諭、神戸大学附属中等教育学校教諭(2)、神戸女学院中高等部教諭、西大和学園中高講師、金沢大学非常勤講師、Sony Global Manufacturing Operations、(株)矢崎産業、(株)SONY Computer Entertainment, Taiwan、三菱電機、(株)白鳩(インターネット通販)、(株)日立ソリューション、富士通、他。(後期課程) 外国人特別研究員(神戸大学)、近畿大学准教授、環太平洋大学教授、大阪大学准教授、広島国際大学専任講師、福井大学助教、筑波大学助教、神戸大学特任助教、大阪工業大学特任講師、関西外国語大学(非)、関西大学(非)、流通科学大学(非)、中南財経政法大学講師、山東科技大学講師、西安理工大学講師、中国東北大学講師、四川外国語大学講師、華南農業大学講師、他在籍学生数(前期課程) 6名(後期課程) 7名論文テーマ例(前期課程) 「小学生のための基本名詞コロケーションリスト」「日本語書き言葉における「形容詞+条件節」の使用」「日本人英語学習者のライティングにおける英語習熟度とパラグラフライティングに対する知識・理解及びアウトラインの関連性について」「英語確信度副詞のコーパス研究」「日本語発話におけるオノマトペ調査」(後期課程) “Some Interactional Practices Teachers Use to Pursue a Response from Students in EFL Classrooms”「作文に見る学習者のヘッジ使用」「学習段階の変化が日本語学習者の外来語使用に及ぼす影響:『日本語学習者書き言葉コーパス』を用いた縦断調査」Tim Greer 教授 第二言語運用論特殊講義ほか言語表現とそれを用いる人との関係に関心を持っています。会話分析を始めとし、質的調査方法を使用し、第二言語語用論(L2 Pragmatics)を専門にしています。二ヶ国語で行う会話、オーラル英語能力試験での会話、日常会話など様々な場面で「言葉を使った社会的行為」を研究しています。また、言語教育、アイデンティティ構成、バイリンガリズム、などの研究も行っています。佐藤 健 教授 外国語教育内容論特殊講義 I ほか 外国語習得における認知的プロセスについて研究しています。特に、多義的語彙・表現の理解と学習に焦点を当て、教材や教授法(特にICT学習環境)への応用を目指しています。研究アプローチは、認知言語学の枠組みを基本に据えつつ、近年では社会文化的な視点を取り入れた研究も展開しています。芹澤 円 助教 言語対象応用論特殊講義 I ほか歴史語用論の観点から、近世ドイツの印刷メディアにおける口語性・文語性、構文や語彙の分析をしています。また最近では、テクストと図像の関係性(ビジュアル・リテラシー)の分野にも関心を持っています。陳 暁 講師 言語対照応用論特殊講義 II ほか中国の近世、特に清代中後期(18世紀)から民国(20世紀中葉)までの北京語について、様々な言語資料を用いて北京語の特徴に関する研究を行っています。例えば満漢合璧文献、諸外国の中国語教科書(明治時代の中国語教科書および西洋人が編んだ中国語教科書など)等における北京語の語彙、文法、音声及び歴史的変化についての研究を行っています。研究科の中でも学生数の多いコースの1つです。助け合い、競い合って学べる環境が用意されています。グローバル文化専攻・外国語教育系外国語教育コンテンツ論コース

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