神戸大学大学院 国際文化学研究科 2024-2025
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6| 神戸大学大学院国際文化学研究科 現代のアジア・太平洋地域は、経済や国際交流等の面で激しい変動を経験しながら急速に発展しています。その意味では今まさに地球上でも最もホットな地域の一つであると言えるわけですが、それらの表面的な発展の流れを追うのみではこの地域の持つ特質は理解できません。東アジアにせよ、東南アジアや太平洋地域にせよ、各地域が古くから保持してきた複雑きわまりない多彩な伝統というものがあり、その伝統がグローバル化の波をかぶりつつ変容してきた結果が、現在の姿なのです。したがって、この地域の特質を深く理解しようと思えば、社会構造、宗教、歴史、経済状況等々の諸方面から掘り下げた専門的な研究が不可欠となります。本コースでは、それらの専門的な研究視点、研究方法を多様な教授陣が様々な専門領域の授業で伝授し、指導する体制を整えています。所属教員の紹介伊藤 友美 教授 東南アジア社会文化論特殊講義ほかフィールドワークの手法を中心に、タイを中心とした上座仏教圏の社会、宗教、女性などの分野を主として研究しています。谷川 真一 教授 中国社会経済論特殊講義ほか現代中国の政治と社会、国際関係などの分野を主として研究しています。橘 誠 准教授 東アジア社会文化論特殊講義ほかマルチ・アーカイヴァル・アプローチにより、近現代モンゴルを中心とした東アジアの政治外交、社会経済の歴史を主に研究しております。 就職実績(前期課程)アジア・太平洋地域関連で活動している諸企業、諸団体等への就職が予想されます。最近の修了者の就職先例:八重洲出版、トランス・コスモス(株)。(後期課程)日本での大学・短大・高専・各種研究所、企業などへの就職の他、留学生の場合には出身国での大学や企業における専門職への就職等も期待されます。最近の修了者の就職先例:中国・内蒙古大学専任講師。内蒙古師範大学専任講師。中国・北京外国語大学外国語学院専任講師。在籍学生数(前期課程) 4名(後期課程) 0名論文テーマ例バンコクの中間層をデモに駆り立てた要因の研究―PDRC及びUDDにおける末端支持者の政治意識―インドネシアにおける大学生の恋愛と性をめぐる葛藤国際交流活動と進路選択―東南アジア青年の船を事例に―アイヌ文化の表象と実践―白老町における文化活動を事例として初期日豪関係の展開と日本イメージに関する歴史学的研究明代(14-17世紀)の雲南麗江ナシ族・木氏土司清末から中華民国初期の内モンゴルにおける近代学校教育の展開と知識人の輩出―ハラチン地域と帰化城トゥメド地域の事例を中心にして―清代内モンゴルにおける農地所有とその契約に関する研究―帰化城トゥメト旗を中心に―(第12回アジア太平洋研究賞受賞博士論文)貞好 康志 教授 東南アジア国家統合論特殊講義ほかインドネシア現代史、華僑華人研究などの分野を主として研究しています。深川 宏樹 准教授 オセアニア社会文化論特殊講義ほか文化人類学、社会人類学、オセアニアの社会と文化、人間概念と社会性の研究などの分野を主として研究しています。文化相関・地域文化系アジア・太平洋文化論コース

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