地域連携センターは、地域の食、農業、農村、環境に関する課題解決や価値創造の活動を進め、持続可能な社会の発展へ寄与する教育研究を推進するとともに、住民、自治体、農業団体、NPOなどと農学研究科を結ぶ中間支援の役割を担います。丹波篠山市や東播磨地域おいては拠点施設となるフィールドステーションなどを設け、住民主体の実践活動組織(丹波篠山キャピタル、ため池みらい研究所)の運営を支援しています。主な事業は次の4つです。1)地域共同研究:所属研究員が、自治体、住民団体、NPO、JAなどとともに、地域の課題解決や持続的発展に寄与する調査研究を実施しています。また、農学研究科の研究者や学生が地域の多様な主体と連携して進める共同研究の仲介や支援を行っています。2)地域交流活動:地域と大学で知を共有・創出する実践活動を推進します。食や農の現場におけるボランティア活動や学生団体の支援、地域に関係する資料や文献の収集・公開、フォーラムやネットワーキングのイベントなどを行っています。3)相談・情報発信:地域課題に関する相談や助言への応対、学生や教職員から地域活動や地域研究の実施に関する相談に応対しています。また、ホームページやSNSを通じて、日々の取り組みや地域連携に関する情報発信をおこなっています。4)教育:生産者や生活者の立場から地域の実態を学び、それらの課題を解決する実践力の養成を目指した「食農コープ教育プログラム」を推進しています。丹波篠山市の農家・農村に学ぶ「実践農学入門」と「実践農学」、兵庫県、JA兵庫中央会と連携して行う「兵庫県農業環境論A、B」を開講しています。詳細は、ホームページ(https://www.edu.kobe-u.ac.jp/ans-chiiki/)をご覧ください。地域連携センター地域共同研究地域交流活動相談・情報発信食農コープ教育食の安全・安心科学センター(英称:Research Center for Food Safety and Security [RCFSS])は、 食の安心に寄与するため、食の安全に関する科学的理論・技術のグローバルスタンダード樹立を目指した総合研究領域を開拓することを目的として、平成18年4月に設立されました。食の安全・安心科学の理論・技術を創出する我が国の大学機関で初の食の安全に関する教育・研究センターです。RCFSSでは、(1)免疫系腸管モデルと(2)培養系大腸フローラモデルの2つのin vitro試験系を組み合わせたヒト腸内環境を模した「腸管モデル」(Kobe University Human Intestinal Model [KUHIM])システムを構築し、KUHIMをコア技術として食品の機能性・安全性を検証する教育研究を推進しています。さらに、令和元年度からは、食料安全保障分野にもウィングを広げ、食料の安定供給に関わる教育研究にも取り組んでいます。また、学内教育研究機関だけでなく、兵庫県、神戸市、(独)農林水産消費安全技術センター(FAMIC)や大手食品企業、そして東京大学食の安全研究センターを始めとする全国の食の安全にかかる教育・研究センターと協働・連携して食の安全・安心に向けた研究や社会活動を進めています。FAMICとの連携により、特別講義「食の安全科学実践検査学」や「食の安全科学技術演習」の提供も行っています。詳細はホームページをご覧ください。(https://www.research.kobe-u.ac.jp/ans-foodss/index.html)食の安全・安心科学センター培養系大腸フローラモデルリアルタイムPCR装置高速液体クロマトグラフィー18
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