Graduate School of Economics大学院経済学研究科修士論文博士論文研究者としての道を歩むため修了後の進路という意識を持ちましょう。文献を読んでも研究しても,論文を書かなければ成果にはなりません。 神戸大学経済学研究科を修了した私から,自分の経験に基づいて,いくつかのアドバイスをさせて頂ければと思います。 まず,自分に制限を課さないことが大切です。場所や時間,お金,他人の意見にとらわれず,自分の夢や目標に向かって進んでください。最初の一歩が大切です。大学院での学びや研究は,たくさんの試練がありますが,それらは成長の機会でもあります。新しい分野や自分の可能性を探求するとてもよいチャンスです! 次に,博士課程のスケジュールを把握しつつ,「今」に全力を注ぎましょう。やるべきことはたくさんありますが,焦る必要はありません。やるべきことを To do list として書き出して,一つずつ取り組んでいけば大丈夫です。そして,行動が何よりも重要です。素晴らしいアイデアがあっても,それを実行に移さなければ意味がありません。研究中にアイデアが浮かんだら,すぐに形にしてください。 迷ったときは,一人で悩まずに学友や指導教員と相談してください。指導教員のアドバイスは何十篇の先行文献よりも貴重です。博士後期に進学する方は,早めに「論文を書くことは仕事」 最後に,試行錯誤しながらでもよいので,頑張って自分の進む道を見つけてください!間違っ尚 晋名古屋大学 助教2023 年度修了 研究者としての第一歩は修士論文の作成から始まります。修士論文は大学院に入学して初めて執筆する本格的な論文で,将来の研究方向をある程度決めることになる論文です。論文の作成は,1年目のテーマの決定,2年目の修士論文の提出へと進んでいきます。 博士号の取得は経済学の研究を生涯の仕事とする研究者にとって一つの “事業” です。博士号は,「研究者として自立して研究活動を行うに必要な高度の研究能力及びその基礎となる豊かな学識を有するものに授与する」(大学院設置基準第4条)と規定されています。 博士号には課程博士と論文博士がありますが,皆さんが取得を目指すものは課程博士です。課程博士は,前期課程を修了し,後期課程に3年以上在学して所定の要件を満たせば博士論文を提出して審査を請求できます。本研究科では,1988 年度に第1号の課程博士が誕生して以来,日本人210 名,外国人 137 名(2025 年 4 月現在)の修了生が課程博士を取得しています。 本研究科の研究活動・研究者育成に対する高い評価と研究科学生の積極的な研究活動によって,多くの修了生が,国・公・私立大学の教員や研究所の研究員などの職を得ています。最近の主な就職先甲南大学大阪電気通信大学フィンクロス・デジタル京都大学九州大学福井県立大学立命館大学大阪経済法科大学関東学園大学南華大学EY ストラテジー・アンド・コンサルティング岡山商科大学神戸国際大学同志社大学内閣府神戸大学名古屋大学京都産業大学日本大学統計数理研究所韓国銀行一橋大学神奈川大学中央大学社会構想大学院大学大阪商業大学流通科学大学ハノイ貿易大学東京理科大学山口大学
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