神戸大学 経営学部 2026
11/28

(ゲーム理論)を通じて、ライバル同士の戦略的相互依存関係ト戦略を見出す戦略的思考を身につけるということです。ください。喜んでそれらを購入(交換)したならば、そこには成うな小売企業と関係を構築するのか。消費者のニーズや意思 絶えす変化していくビジネス環境で経営の成否を大きく左右するのは、経営戦略です。しかし、戦略的に決定し、戦略的に行動するとはそもそもどういう事なのでしょうか。リスクにどう対処すべきか、刻々の新しい情報を戦略的行動にどのように反映させるのか、ライバルもまた戦略的に決定しているときに真に合理的戦略とは何か等を学びます。 単に概念的に考えるだけではなく、厳密な数理的モデル分析を分析するカをつけます。ライバルを出し抜く天オについて語るのではなく、ライバル関係を冷静に分析し、それに応じたベス マーケティングとは、企業にとっての顧客を中心とする特定の相手や、世の中にとっての価値ある提供物を創造し、コミュニケーションを行い、交換を実現するための活動です。みなさんが気に入って使っている文具やアパレル製品(モノ)、楽しかったコンテンツやテーマパーク(サービス)を思い浮かべて功したマーケティングのマネジメントが潜んでいるでしょう。逆に、自社ではいかに工夫を凝らして生み出した製品・サービスでも、それが顧客の創造・維持に繋がらなければ、事業や企業は継続できません。 本講義では、そうした価値創造のマネジメントとしてのマーケティングの全体像を掴みます。メーカーやサービス企業が、消費者に対してどのように商品を開発し価値を伝えるのか。その過程で、商社のような卸売企業やコンビニエンスストアのよ決定の過程をどのように理解するのか。こうした問題を、さまざまな会社の事例と照らし合わせて理解していきましょう。 管理会計は会計数値をはじめとした企業内のデータを企業経営に役立てる仕組みに関する分野です。ここでいう役立て方には大きく分けて2通りあります。ひとつが経営上の判断に役立つデータを集め、加工し、提供することです。企業のデータを従業員の目標や評価指標として活用し、従業員の努力を引き出す(従業員をコントロールする)ことがもう1つの役立て方です。 企業のあらゆるところでデータが活用されます。なので管理会計を理解することは、仕組みを作る側(経営陣)だけでなく、仕組みの下で管理される側(従業員)にとっても重要です。 金融取引及びそれを支える組織(金融機関)や市場(金融市場)の構造について学びます。金融取引は、一般的な商品やサービスの取引と異なり、取引が行われる時点(例えば、お金を貸し出す時点)と取引が完了する時点(お金が返済される時点)が同一ではありません。これにより、金融取引には将来にわたる様々な不確実性やリスクが伴います。つまり、金融取引が円滑に行われるためには、取引参加者が直面する多様なニーズやリスクを、社会全体で効果的に管理する必要があるのです。 この講義では、既存の金融機関や金融市場がどのような役割や機能を果たし、上記の課題にどう対応しているのか、なぜ金融危機やパブルが発生するのか、規制当局や中央銀行が担う役割はどうあるべきかについて、実務と理論の両方から詳しく説明します。さらに、最近注目されている「金融のデジタル化」や「持続可能な社会と金融」といったトピックについても、金融機能の本質と技術との関連性から深く掘り下げて説明を加えます。吉田 満梨 准教授 「マーケティング」9

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る