神戸大学 理学部・大学院理学研究科 2025
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学生コモンルーム梅村 佳穂(2024 年度 学部卒業)現在 博士前期課程1年化学系の会社に勤務学生実習樋笠 陸(2024 年度 博士前期課程修了) 神戸大学の生物学科は、やりたいことが決まっている人にはもちろん、まだやりたいことが決まっていない人にもお勧めしたい、好奇心を刺激してくれる環境です。私が生物学科を選んだのは、昔からあった生き物への興味と、高校時代に学問として好きだった生物学をもっと学んでみたいという、漠然とした思いからでした。入学した当初は特にやってみたいことも定まっていなかった私ですが、学部1年生から3年生にかけて遺伝子や藻類、植物、生理、系統など、幅広い分野の講義や実習を受け、専門的な研究に触れる中で、生物学の面白さだけでなく、次第に自分のやりたいことや、興味のある分野が見えてくるようになりました。3 年生までの間に様々な分野に触れることができたおかげで、学部 4年生の研究室配属では、入学時には無かった「これについてもっと知りたい」という好奇心を持って、胸を張って生態学に関わる研究室を選び、研究を進めることができました。 また学生同士の距離の近さも、生物学科のお勧めポイントのひとつです。生物学科は少人数であることに加え、グループで行う実験や宿泊を伴う実習、ディスカッションの機会なども多くあるため、学生同士が仲良くなりやすく、和気藹々とした雰囲気で学んでいくことができます。研究室配属の後も、研究室の内外で、それぞれの研究テーマについて異なる視点からの意見を交換し合うなど、研究の視野を広げ、助け合える、心強い味方が多くできます。 神戸大学の理学部生物学科は、頼もしい仲間と共に、生物学について幅広い学びを得ることができる場所です。私はここで、勉強・研究はもちろん、遊び、部活動、アルバイト、教職課程など、忙しくも刺激的で満足感のある 4 年間を過ごせました。生物学に興味のある方にとって、神戸大学生物学科は楽しい大学生活を送れる場所になるでしょう。ホームページhttp://www.edu.kobe-u.ac.jp/fsci-biol/ 僕は昆虫を始めとする生き物全般が好きで、幼少期の頃から、某夢の国で遊ぶことよりも近所の空き地や川で生き物を探すことを好むような人間でした。特に生き物の生態に興味があり、日曜日の 19 時 30 分から放送されている「『種の起源』の著者がきた!」的な生き物番組を齧りつくように見ていたことを今でも覚えています。生き物が好きな気持ちはいつしか生物学を勉強したいという想いとなり、神戸大学理学部生物学科並びに理学研究科生物学専攻の戸を叩きました。 生物学科での4年間では、遺伝子や細胞のようなミクロの分野から、生き物同士のつながりのようなマクロの分野まで、様々な知識を学びました。さらに実験や野外での実習を通し、課題解決に向けた姿勢や考え方、事象を自分の目で確かめることの楽しさを知ることが出来ました。座学だけでなく実際に体験することで実りある学びを得られる点は、本学科の非常に魅力的な点と言えます。 加えて、学部 4 年次から大学院にかけて研究室に所属し、自身の興味をとことん追求することができる点も本学科・専攻の魅力の一つです。僕はスズメバチに興味があったため、スズメバチに関係するテーマを持ち込み、研究を行いました。未知の事象を追求することは容易ではなく、予想外の結果に頭を抱えたことも多々ありました。しかし、先生や研究室の同僚の人たちとディスカッションを重ね、時にはがむしゃらに研究を進めた経験はかけがえのないものであり、僕自身の成長に大きく繋がったと感じています。 多様化が進む現代社会において、自ら考えて行動する力がこれまで以上に重要になりつつあります。生物学科並びに生物学専攻では、生物学というフィールドで、勉学や研究活動を通して考える力と行動する力を身に着けることができることでしょう。先に述べた通り、本学科・専攻ではミクロからマクロに至るまで様々な分野に触れ、自分の好奇心や挑戦してみたいことを見つけることができる環境が整っています。ぜひ生物学科並びに生物学専攻で学び、様々な課題にチャレンジすることで皆様の可能性を広げて欲しいなと思います。最近のバイオテクノロジーの急速な発展とともに、生物のもつ遺伝子に関する基礎研究の成果が農業や医療などの分野へ応用されることが多くなり、社会的にも大きな関心を呼んでいます。生物学科でも遺伝子の働きに関する基礎研究が数多く進められており、様々な講義や実験で身に付けたバイオテクノロジーの基礎を活かして、多くの卒業生が民間企業や公的機関の技術系分野で活躍しています。一方で、生物学に関する最新の知識は今後ますます需要が高まるであろうバイオテクノロジー関連の特許関連業務などにも必要となってくるでしょう。また、生物学科で行われている動植物の生態学研究やそれに基づく環境保全に関する研究は、私たちの社会が現在直面している地球環境問題を解決するヒントを与えてくれるものだと考えています。今後このような環境保全に関係する職種も増えてくることでしょう。生物学科で行っている研究の一部は毎年開催される理学部サイエンスセミナーに参加することで知ることができます。また、高校生を対象とした模擬授業を実施しています。これらの案内は随時理学部ホームページに掲載します。さらに、生物学科で行われた研究成果は随時生物学科ホームページに掲載します。生物学科ホームページに載っている各教員の電子メールアドレスを利用すると便利です。生物学科で行われている研究の内容はどのようにして知ることができますか?生物学科の先生と直接コンタクトすることはできますか?生物学科・生物学専攻生物学科で学んだことは一般社会でどのように役立ちますか?

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