國學院大學 2021 入学案内
11/164

飛翔[プロフィール]神奈川県横浜市で誕生國學院大學経済学部 経済学科 卒業株式会社東急ホテルチェーンに新卒入社横浜東急ホテルに配属、ベルボーイを1年半経験本社の管理部門へ転属客室営業へ異動事業企画・開発担当の業務に就く執行役員事業企画部長に事業企画部長に事業戦略部長に事業企画・開発担当として川崎キングスカイフロント 東急REIホテル(川崎)、渋谷ストリーム エクセルホテル東急(渋谷)、大阪 エクセルホテル東急(御堂筋)などの新規ホテルの出店戦略などに携わる取締役事業企画部長に東京急行電鉄株式会社(現・東急株式会社)ホスピタリティ事業部統括部長を兼任、現在に至る19641988198820072015201620172019株式会社東急ホテルズ 取締役東急株式会社 ホスピタリティ事業部アコモデーション戦略グループ 統括部長経済学部 経済学科昭和63(1988)年3月卒業武井 隆さんにも合うのではないか、と迷っていた際にお寺の事務所であるものを目にしました。それは、DJを呼び、地域住民も飛び入りの観光客も一緒になって盛り上がるという5月の盆踊りを告知するチラシでした。喜ぶ海外の宿泊者の顔が浮かび、お寺の方の理解と協力もあって、思いきって「大阪万華鏡」をテーマにした大阪特有の遊び心あふれる空間を提供することにしました。結果は大成功。海外からの旅行者と地域の交流は、開業後の今もホテルの柱です。完成して何よりうれしかったのは、地域の方々の反応でした。御堂さんは地元の誇り。そこに日本初の山門一体型ホテルができるなんて面白いじゃないか、と応援してくださったのです。この体験は、地域の個性を“顔”にしたホテルづくりを続ける上で、大きな励みになりました。明治神宮で英語を駆使して外国人観光客を案内した学生時代私が進学した1980年代は、大学の郊外化・マンモス化が進んでいた時代。どこのキャンパスも同じに見える中、渋谷駅から歩いて十数分の立地にありながら、敷地内に神殿まで擁する落ち着いた國學院の学び舎に、心惹かれました。当時、海外で評価され始めていた日本型の経営に興味を抱いて経済学部を選んだ私は、「世界と向き合うには英語が必要だ」と入学後すぐ学内の米会話サークルに加入しました。活動で特に印象的だったのは、週に1度明治神宮に行って外国人観光客に声をかけ、周辺を案内するというイベントです。当時は英語力を伸ばしたい一心でしたが、日本のことを何も知らない相手に神道の考え方を説明し、「ありがとう」と喜んでもらえるよう工夫した経験は、その後大いに役立ちました。卒業後は、英語力を活かすためホテル業界へ。横浜のホテルでベルボーイを1年半経験したのち客室営業に異動し、その後本社に転属。管理部門で15年間組織改革に携わり、2007年より事業企画・開発担当の業務に就きました。サービスの現場より管理部門での経験が長いことはホテルマンとして異色ですが、それは自分の強みでもあると思っています。長い間、離れた場所からホテルの在り方を眺めていた分、外から見た自分たちの姿をイメージしながら「今、何を変えるべきか」を客観的に判断できるからです。学生の皆さんに身に付けてほしいと思うことは、相手の立場に立って「聞く力」と、すべてを俯瞰して「見る力」です。社会に出たとき「言いたいことが相手に伝わらない」と壁にぶつかる人は多い。同じ背景を持つ同年代の友人しか周りにいなかった中学・高校時代と違い、社会では、異なる文化の中で生きてきた、世代も出身地も違う相手とやりとりする必要が出てくるからです。大学の4年間は、そのための素晴らしいトレーニング期間になるのではないでしょうか。全国から集まってきた級友たちはもちろん、大学の先生やアルバイト先の先輩など、できるだけ多くの人から話を聞き、観察して、どうすれば相手に信頼してもらえるか、考えてみてください。一人ひとりの違いを理解し、その上で歩み寄ること。それは社会人のコミュニケーションの始まりであり、世界と向き合うための最初の一歩でもあると、私は思っています。009

元のページ  ../index.html#11

このブックを見る