國學院大學 2021 入学案内
40/164

先輩に聞く 学科の学びと将来高校時代、言葉の取り方ひとつで解釈が様変わりする古典文学への探究心が湧き、日本文学科へ。入学後は、文学作品を時代ごとに読み、日本語の変遷を追いかけました。例えば同じ『平家物語』でも、細かな表現や言葉遣いには執筆された時代ごとに差異があります。使用する敬語から分かる当時の待遇表現(身分差など)といった、情景に映り込む当時の人々の価値観や感覚を解明する面白さは、文学作品を研究するからこそ味わえるものです。その一方で、他言語話者への日本語教育の在り方など、別の視点で日本語を学ぶ科目も履修。どんな好奇心にも応える学修環境は、古典以外の視点からも広く日本語を学ぼうという意欲を後押ししてくれました。現在執筆中の卒業論文で副専攻として履修した、日本語教員養成課程の授業のひとつです。模擬授業を通して、「外国語」として日本語の仕組みや面白さを伝える難しさを実感。また、各国の学習者に合わせて、それぞれの文化や価値観を反映した授業を組み立てる日本語教員の心遣いにも感銘を受けました。この授業を通して、日本語学習者の現状や外国人労働者の問題に関心が広がりました。記憶に残る授業「日本語教育学演習Ⅱ」遊園地でのアルバイト経験から、「誰かの活力になる娯楽を提供したい」と思うようになり、キャラクターを活用して多くの人を笑顔にできる、この内定先を志望。やりがいを一心に求める就職活動には迷いも生まれましたが、ずっと自分を見守ってくれた家族からの「あなたは『好き』という気持ちを原動力に頑張ってきた人だから」という言葉で、決意が固まりました。学びと就職活動は、話者が減少し、調査・記録が急務とされている八丈島方言の現地調査を行いました。日本語というひとつの物事をさまざまな角度から学んだ経験を活かし、内定先では、一時的な流行り廃りで終わらない、長く人の心に残る商品やイベントを社会に送り出したいと思います。日本語学校でのボランティアに参加したメンバーと一緒に日本文学科 4年[取材時]石川 幸恵東京都立駒場高等学校卒業株式会社小学館集英社プロダクション 内定古典文学の世界を入口に、日本語を多彩に学んだ4年間。日本文学科入学定員 255人 メインキャンパス 渋谷学生数 男子401人 : 女子804人(1~4年次合計/令和元年5月現在)038

元のページ  ../index.html#40

このブックを見る