先輩に聞く 学科の学びと将来印象派の絵画への興味から、その裏側にある思想について学びたいと思い、哲学科を選びました。哲学は、普段見過ごされている「当たり前」に疑問を投げかける学問。古代ギリシアの哲学者をはじめとする先人たちの多様な思想を学んだことで、物事に対して表面的に理解するだけではなく、その本質にまで迫る思考力が養われました。さらに、この学科の特長は、難解な哲学書の解釈や、尊厳死などの現代社会が抱える問題への考察を、学生同士で討論する授業が豊富にあること。意見を求められるのが当たり前の学修環境の中で、自分の考えを口に出すことへの抵抗感が薄れていっただけでなく、美学の授業で扱われた美術作品の実物を見るため、博物館や美術館に頻繁に足を運ぶなど、学びに対『北斎漫画』などの日本美術における代表的な作品を取り上げ、その文化的背景や技法を読み解いていきました。紙を折りたたんで、屏風の形状を机上で再現するなど、立体的な視点で作品の魅力を体感。入学時は西洋画に関心を持っていた私が卒業論文で『源氏物語絵巻』を扱うまでになったのは、こうした新しい興味を引き出す授業が充実していたおかげです。記憶に残る授業「日本美術史A」説明を聞くだけでなく、そこで働く社員の方々の雰囲気を見た上で就職先を選びたいと考え、3年次の夏から機械メーカーや食品商社など、計20社以上のインターンシップ(就業体験)に参加。業界を絞らずに視野を広げ、いくつもの企業を比較したからこそ、事業内容も社風も自分に合っていると思える企業に出会うことができたのだと思います。学びと就職活動する姿勢はどんどん前向きなものへと変わっていきました。哲学を通して得た、何事も深く考え、見つけ出した答えを積極的に発信していく力を、次は機械や設備の賃貸事業を展開する内定先の中で、顧客である多くの企業の経営を支えるために活かしていきたいと思っています。学生アドバイザーとしてオープンキャンパスの運営に携わる哲学科 4年[取材時]平野 友紀私立國學院高等学校卒業三井住友ファイナンス&リース株式会社 内定深い思考と発信力で、多くの企業を支えていきたい。哲学科入学定員 65人 メインキャンパス 渋谷学生数 男子149人 : 女子158人(1~4年次合計/令和元年5月現在)054
元のページ ../index.html#56