神道文化学科 授業紹介（令和2年度参考）世界宗教文化論Ⅰ・Ⅱ世界には、数多くの宗教が共存しています。近年、特に宗教間の衝突についての報道が相次いでいますが、いわゆる世界宗教は現在の世界に大きな影響を与え続けています。本授業では、ヒンドゥー教、仏教、儒教、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教という、世界における主な宗教の伝統を紹介します。紹介においては、特にそれぞれの宗教の起源はどこにあるか、その成立過程の背景にはどのような問題意識や救済観が働いていたのかという課題に焦点を置きます。また、諸宗教を個別で互いに無関係の存在として取り上げるのではなく、なるべく諸宗教間の関係と交流を視野に入れながら、比較的な観点で世界宗教を考察します。そして、諸宗教の成立過程を確認した上で、それぞれの宗教の現代世界における代表的な課題に目を配ることによって、宗教と社会や政治の関係を検討します。神社ネットワーク論Ⅰ・Ⅱ神社は日本の共同生活の核となってきましたが、現代では制度的・社会的な環境の変化を被りつつ、人々の「つながり」とそれがもたらす豊かさを持続・発展させるための試みが生まれる場ともなっていることを、最新の知見を取り入れながら学んでいきます。祝詞作文Ⅰ・Ⅱ今日、神社では古来の伝統的な信仰・慣習に基づきつつ、現代社会と関わりながらさまざまな祭祀が行われています。そして、祭祀では神職により神々に対して「祝詞（のりと）」が古式ゆかしく奏上されます。本授業では、「大和言葉」の意味や読み方に慣れ親しみ、基本的な表現方法によって、真心を尽くした、麗しい祝詞が作成できるよう学んでいきます。［教員免許］［各種資格］中学校教諭一種免許／ 社会 国語＊ 英語＊高等学校教諭一種免許／公民 国語＊ 書道＊ 英語＊ 地理歴史＊神職（明階検定合格正階授与） 学芸員 図書館司書 学校図書館司書教諭※神職（正階）資格取得後、明階の授与を受けるには、卒業後に実務経験が必要です。ただし、「明階総合課程」修了者は卒業と同時に「明階」が授与されます。※図書館司書課程については、選抜試験（例年11月ごろ実施）を行います。学校図書館司書教諭課程は面接選考となり、教職課程も併せて履修する必要があります。※＊印の免許は、社会または公民の免許を取得するための課程履修を条件として取得可能です。※それぞれの課程についてはP.138～141を参照してください。 取得できる免許・資格 演習論文テーマ例［神道史学演習Ⅰ・Ⅱ］・中世における伊勢参宮の変容・北野天神根本縁起絵巻と 松崎天神縁起絵巻の比較 他［宗教学演習Ⅰ・Ⅱ］・宗教的観念から考える移植医療の是非・アニメと聖地巡礼についての研究 他［神道学演習Ⅰ・Ⅱ］・祭礼における神輿・曳き物について・女子神職と神職後継者問題について 他 演習科目ピックアップ（令和2年度参考）「宗教学演習Ⅰ・Ⅱ」は、特定の宗教や宗派にこだわらず、全般的な宗教現象を考える演習です。宗教は、その外側にいる人にとっては理解しがたい面もありますが、学生は信仰者の立場からではなく、また外側の偏見からも距離を取る態度で学びます。この演習の最終目標は、学生が自ら課題を設定し、小課題に分けながら論じていく中で、論文を執筆することにあります。例えば、実在する人物が崇拝対象になっていく過程を調べていたある学生は、文献調査に飽き足らず、その人物が暮らした街に赴いて商店街の方々に聞き取りなどのフィールドワークを行い、そこで得た情報をもとに研究を行いました。また、ある山岳信仰の調査をしていた別の学生は、山中の修行に参加し、その実態について信者からの聞き取りも行って論文をまとめました。教員は、そういった熱意ある学生のサポート役として、先行研究の論文や参考文献の紹介を通じ、論文執筆をバックアップします。宗教学演習Ⅰ・Ⅱ 遠藤 潤 教授 一定の距離を保ちながら、宗教や信仰を研究。通年（3・4年生が合同履修）導入・教員が発表や論文執筆に 必要な基本的方法を説明本題・個人発表・論文準備 問題設定 ↓ 参考文献選定 ↓ 仮目次作成 ↓調査・3年次に 中間リポートを執筆・4年次に論文を執筆065
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