先輩に聞く 学科の学びと将来こんなところです 経済学科 細谷 圭 教授経済学とは、制約の中でより良い選択をするための学問。経済学科の特長は、経済学の学びを柱としながらそれだけにとどまらず、隣接する経営学の学びをも吸収し、より実践的な学問探究が可能となる点にあります。それは、例えばミクロ経済学で「企業の利潤最大化行動」の理論を学んだ後、経営学の授業で「そのために企業が現場でどう動くか」という経営実践の話を聞けるということ。経済学をその領域のみで終わりにせず、関連分野とひも付けて学べることは大きな強みです。財政や金融の印象が強いかもしれませんが、経済学は本来とても幅広い学問。ある制約下においてより良い選択をするための学びが経済学です。制約の中で意思決定するのは、国家も企業も個人も同じ。経済学科で身に付けた考え方は、将来、必ず皆さんの役に立ちます。入学定員 255人 メインキャンパス 渋谷学生数 男子691人 : 女子247人(1~4年次合計/令和元年5月現在)経済学科経済の仕組みや成り立ちへの理解を土台に、日本と世界の経済を考察します。経済学科 4年[取材時]安野 隼平神奈川県立鶴嶺高等学校卒業野村證券株式会社 内定何度も意見を交わして培ったのは、違いを受け入れ、理解する姿勢。将来につながる学びを得られると考え、経済学科を選びました。自由に授業を選択できる柔軟なカリキュラムのおかげで、経済史や理論はもちろん、企業の経営戦略やプレゼンテーションの手法など、興味を抱いた学びを存分に追究していくことができました。4年間の中でも印象的なのは、3年次にゼミ活動の一環として参加した「渋沢栄一杯 経済史・経営史ディベートリーグ」です。「農作物の自由貿易化を推進するべきか」というテーマについて、自分たちの主張を筋の通った理論として組み立て、他大学のゼミと激しく議論を戦わせました。仲間とじっくり時間をかけて話し合い、明確な根拠をそろえたと思っていた主張も、対戦校から予想外の指摘を受ければ、それを覆すための新たな反論を生み出さなければなりません。学内外で何度も意見を交わす経験を重ねるうちに身に付いた、異なる考えを受け入れ、理解しようとする姿勢は、これから社会で力を発揮するための確固とした基盤になるはずです。春からは証券会社の営業として、自分の手で新たなビジネスチャンスを切り拓き、誰にも負けない結果を出すことを目指して、業務に励みたいと思います。幕末維新期から戦後復興期を中心に、日本経済が国際関係・国際環境の変化の中でたどった歴史を学びました。この授業で得た、現在の経済システムが築き上げられるまでの過程とその要因への深い理解は、ディベートに不可欠な根拠のある理論を組み立てていく上で、とても役に立ちました。記憶に残る授業「近代日本経済史」(令和2年度より「日本経済史Ⅱ」)面接選考で意識していたのは、自分を取り繕わずに笑顔で素直な受け答えをすること。さらに、質問を求められた際には必ず「自分にどんな印象を抱いたか」を尋ねていました。指摘された内容を自身の改善点として次に活かしていくことで、どんどん自信を持って選考に臨めるようになりました。学びと就職活動084
元のページ ../index.html#86