國學院大學 入試情報ガイドブック 2022
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基本的な知識を身につけよう 國學院大學の「古文」は基本的な知識と読解の仕方をきちんと身につけていれば、決して難しくありません。以下のポイントを意識しながら学習するとよいでしょう。 ①用言と助動詞を身につけよう! 例年、動詞の活用と助動詞の意味を出題しています。文の成分の中で最も重要なのは述語です。述語にある用言(動詞・形容詞・形容動詞)と助動詞によって文のさまざまな意味が決まります。助動詞を理解するためには、まず、助動詞が接続する用言の活用を理解しなければなりません。用言の活用を身につけたら、助動詞の学習をしましょう。助動詞については、次の3点を何も見ずに言えるようにしてください。(1)用言のどの活用形に接続するか。(2)どのように活用するか。(3)どのような意味を表すか。 たとえば、「ぬ」という助動詞は、(1)連用形に接続し、(2)「な・に・ぬ・ぬる・ぬれ・ね」と活用し、(3)「完了」と「確述(強意)」という意味を表す、と答えられるように学習しましょう。また、「完了」と「確述(強意)」のように意味が複数ある場合は、「なむ」「ぬべし」の場合に「確述(強意)」になるなど、意味のあてはめ方も学習しましょう。  ②敬語を理解しよう! 「敬語」は一度理解してしまうと簡単です。敬語には「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」の3種類があり、「尊敬語」は動作をする人を高める語、「謙譲語」は動作を受ける人を高める語、「丁寧語」は聞き手(読み手)を高める語です。まず、敬語であることに気づき、それが「尊敬語」「謙譲語」「丁寧語」のどれにあたり、誰を高めているのかを考えてみてください。たとえば、「かぐや姫いといたく泣きたまふ。」(『竹取物語』)では、「たまふ」が「尊敬語」の補助動詞であることに気づき、動作をする人の「かぐや姫」を高めている、と答えられれば正解です。文章を読解するのにも必要なので、きちんと学習してください。 ③単語は読みながら身につけよう! 古文の単語には、現代語にはなかったり、意味が異なったりする単語があります。文章を読みながら、古語辞典や単語帳を利用して身につけてください。文章を読む時には、上にも述べたように、述語が重要ですので、述語を押さえて「誰が・何が」「誰を・何を」などと述語との関係を意識して読んでみてください。  その他、文学史の流れも理解しておきましょう。また、教科書や問題集以外に、図書館や書店などで、実際に古典文学の作品を手に取ってみることをお勧めします。ポイントを意識して、基本を押さえる【文章の種類】 「漢文」では、120字から200字程度の文章を読んで、述べられている内容を理解することが求められます。文章の種類は、人物伝や物語、随筆、時に評論文など。種類によって、読解のポイントが筆者の主張にあるのか、あるいは人物の行動や心情の推移にあるのか、など変わってくるので、意識することで、内容を効率的に把握し、理解することが期待できます。 【学習の方法】 設問には、①単語の意味や句法、訓読 ②現代語訳、解釈 ③要旨を問う 等があります。単語や句法については、高校補助教材や大学入試用の漢文文法書で、基本事項を押さえておきましょう。そして、項目をただ暗記するだけでなく、ドリルや問題集を解いて、実践をまじえることで習得が確かになります。また、試験では短い時間で読解し、解答することが求められるので、ある程度の長文を繰り返し読み、読みの速度を上げる訓練も有効です。一例として、漢文教科書所載の文章を、大意を確認した上で何度も読み、スピードと解釈の精度を高めていく方法があります。教科書には文学・思想・史伝の重要な作品が収められており、また、使われている単語や句法にも重要なものがたくさんあります。その内容に精通することは、確実な実力向上につながります。 以下、項目別にポイントを記します。 ○語順を重視する 漢文(中国古典文)は、語の関係を語順によって表します。同じ名詞でも述語の前なら主語、述語の後なら目的語などに変わります。語順の種類はそう多くなく、文法書でもはじめのほうに少ないページで簡単に説明されているものが多いのですが、内容は重視しておきましょう。 ○句法への向き合い方 漢文では、「誰が/何を/いつ/どこで/どのように/どうする」といった基本内容を語順の法則に従って表しますが、使役や疑問、受身などのニュアンスを表すには、特定の決まった表現を用います。この表現法を多くの場合「句法」といいます。句法の項目は非常に多く、文法書の半分以上を占めるものですが、「その表現法を覚えてしまえば、どのような文章にもその表現法で出てきて、解釈も決まっている」ため、型を覚えれば覚えるほど、初見の文章でも読解を助けてくれます。句法については、まず文法書で、再読文字、否定、疑問・反語、使役、仮定などの区分を把握した上で、各区分とも基本的な型から示されているので、順に覚えていくとよいでしょう。 句法の多くは何らかの強調を行います(例:「AがBに~した」をあえて「BがAに~された」と受身で表す/「Aである」をあえて「Aでないものなどない」と二重否定で表す、など)。そのため、事実関係を説明する地の文では、句法はそれほど用いられず(単純否定や使役など、強調を伴わないものを除く)、会話文や、筆者の主張を述べる文では様々な句法が用いられ、内容が強調される傾向があります。最初に述べた問題文の種類と結びつけて意識するとよいでしょう。 ○重要単語の位置づけ 文法書には、頻出語や強い意味を表す語、誤読しやすい語などが「重要単語」としてまとめられていることがあります。重要単語は句法とともに、「文章で頻出し、内容理解の助けやカギになりやすい表現」であり、そのため、訓読や意味を問う設問にもなりやすい、といえます。名詞、動詞、形容詞、副詞(句法と結びつく場合も多い)など、品詞別に整理して覚えると効果的です。また、「与」「為」「以」「見」など、多用されると同時に意味・用法の使い分けの多い語に、注意するとよいでしょう。 ○訓読の注意点 「将(再読する場合、「まさに~す」)」や「不能(あたはず)」、「雖(いへども)」などを含む表現を正しく訓読するためには、単独の読みを覚えるだけでなく、「どう接続して用いられるか」を含めて理解する必要があります。単語や句形のみにとどまらず、たとえば「不能」なら「其人不能応也(そのひとこたふることあたはざるなり)」といった例文で覚えれば、「不能」への接続(連体形(+こと))も含めて理解できることが期待できます。単語・イディオムの域を越えて、文の訓読や内容理解に長じるためには、個別に暗記した内容を、実際の文・文章を読み確認することが大切です。理論と実践を組み合わせて学習するときく異なっています。その違いは、論理的に説明可能なものであり、読む側もそれを論理的に読み取ることが求められるのです。 文章を論理的に読み取るためには、第一に、「文脈」を把握することが大事です。文脈とは、文章全体が目指す「方向性」のことです。第二に、漢字・語彙・修辞・表現の正確な理解が大事です。文章を書くときには、さまざまな言葉の中から、自分が最も使いたい言葉を選びます。その「選ぶ」基準は、それぞれの言葉の意味の差異や用法の慣例にあります。読む側は、その言葉の意味を正確に理解することで、その言葉を選んだ筆者の意図を正しくとらえることができるのです。漢字の知識や語彙力を増やすには、やはり多くの本を読むことが有用です。具体的な文章の中で、言葉の使い方や微細なニュアンスの違いを感得するのが一番の早道です。そして、本を読んでいて知らない言葉が出てきたら、すぐに辞書でその読み方と意味を調べるという日々のトレーニングが必須です。これ以外に現代文上達の途はありません。手抜きをせず、努力した者だけが勝利を手にすることができることを肝に銘じて勉強してください。一般選抜入試 科目別アドバイスKOKUGAKUIN UNIV. 24

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