國學院大學 入試情報ガイドブック 2022
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よいでしょう。 なお、訓読は言うまでもなく文語文法の約束に従っています。とくに動詞の活用や助動詞の意味・活用については、熟知する必要があります。これは古文の重要項目でもありますが、問題を解く上でのちがいが、古文では「示された箇所の品詞や活用形などを答えること」が主であるのに対して、漢文では「返り点や送りがなが省略された箇所を、接続や活用を含め、自分で正しい表現を考えて読むこと」が主であるということです。ただ暗記するだけでなく、熟知する必要がある所以(ゆえん)です。出題は教科書の範囲内。偏らない勉強がカギ! 日本史の試験問題の傾向は、近年ほとんど変わっていません。大問が4題各25点で、1が原始(考古)・古代、2が中世、3が近世、4が近現代を出題の対象としてきました。うち1題は史料問題であることが多いです。配点は1問につき2点か3点、全体で約40問程度です。 出題の内容は、政治・経済・社会・文化・思想・対外関係など、様々な分野にわたっており、特定の分野に偏るようなことはほとんどありません。出題の範囲は、高校の学習範囲に限っており、教科書の本文を中心に、図や表、注釈を十分理解して、基本となる歴史事項、つまり各時代、各分野、それぞれの特徴を理解・整理して、時代のながれをしっかり押さえることができれば、合格ラインに達することのできる出題となっています。史料問題は一見すると難しそうでも、史料は歴史探究の基本なので、史料全体が何の事件や人物にかかわるものかを読み取ることが特に重要です。史料からその背景・筆者(作者)を問い、歴史的な語句・用語を尋ねることが多いため、教科書だけでなく、史料集などで慣れておくようにしましょう。 基本的には、教科書に書かれている年次・人物・官職・作品・地名などを、年表・辞典・用語集・史料集などによって確かめつつ、時代のながれや前後とのつながり、あるいはその逆に断絶や変化などをとらえながら、知識を身につけていくことが望まれます。マークシート方式であっても、選択肢は人名や語句だけでなく、総合的な思考や判断を必要とする場合があるので、教科書の内容をただ丸暗記するだけでは解答できないでしょう。史実のポイントをつかみ歴史のながれの中にそれらを位置づけその意義を考える、といった歴史の学びを磨くことが何より大切です。世界各地の歴史を「縦割り」「横割り」で理解しよう! 世界史の入試問題は、まず4つの大問に分かれます。大問ごとに10~15題の設問を用意してあります。解答はマークシート方式です。大問ごとに若干の違いはあるものの、全体的な難易度は、高等学校の世界史Bの教科書を超えるものではありません。受験生の諸君は、まずは教科書を中心に勉強を進め、合格点に達するよう努力しましょう。とはいえ、世界史の教科書を作成している出版社は、実は、複数あります。その出版社ごとに、世界史の教科書も、記述が微妙に異なっています。すべての教科書に載っているような有名かつ重要な歴史的事項もあれば、ある教科書には載っていながら、別の教科書には載っていない事項、あるいは、ある教科書では太字になって重要視されているけれども、別の教科書では取扱いが小さく、隅のほうにしか記述がないような事項もあるのです。受験に際しては、この点を踏まえながら、単に教科書を読むだけでなく、用語集・参考書・地図・年表などの助けを借りながら、注意して勉強を進めてほしいと思います。 また、世界史の教科書は、基本的に、各地域・国家の事柄を時代順に記述してあります。受験生の諸君は、その通りに(すなわち、時代順の「縦割り」に)勉強するものが多いでしょう。しかし、世界史の入試問題では、必ずしも中国やヨーロッパといった特定の地域または国家の歴史だけが時代順に出るわけではありません。同一の時期-たとえば、19世紀後半-の中国とインド、ヨーロッパとアメリカ、さらには東洋と西洋とで、どのようなことが同時に起っていたのか、といった世界各地の事柄を地域や国家という枠組みにとらわれず(すなわち、「横割り」に)問うものもあります。したがって、教科書の内容をそのまま暗記するのではなく、地域・国家ごとはもちろん、政治や文化や経済、あるいは時期や年代といったトピックに応じて柔軟に組み替えることができるよう勉強してください。 最後に、従来から踏襲している世界史の出題のおおまかな原則を紹介しておきます。世界史の問題には、学部・学科による区別や特徴はなく、ある学部・学科の受験生だけが特別に選択しなければならないようなものもありません。4つの大問のうち、東洋史から2問、西洋史から2問を出題するのを通例としています。ただし、東洋史と西洋史とがミックスされた問題-たとえば、近代以降の西洋諸国による東南アジアの植民地化に関する問題-も、ときに出題される場合があるので、注意してください。各設問のなかには、用語を選択するだけでなく、歴史的事項に関する説明文の正誤の判断を要求するものがあるので、教科書の内容を十分かつ丁寧に把握しておくことも必要となります。基本事項の幅広い理解や文章力を養う 地理歴史は、マークシート方式ではなく、記述式で解答する史学科B日程入試独自のユニークな出題形式です。史学科の学生としてふさわしい地理・歴史の知識と表現力を試すものになります。出題は日本史2題、世界史2題、地理1題の5題のなかから1題を当日選択して解答します。日本史は前近代史と近代史が1問ずつ出題されることが多く、世界史は東洋史と西洋史が1問ずつ出題される傾向にあります。地理は通常1問になります。いずれの問題も細かいピンポイントの対象ではなく、ある程度幅広い範囲を対象としているので、特定のテーマを絞って勉強するのではなく、高等学校の教科書を幅広く学習しておく必要があります。 各問の構成は次の通りです。問1:語句の記述問題、5~6問。問2:80字以内の簡潔な説明問題。問3:400字以内の論述式問題。問1で問われている語句は、高等学校の教科書の範囲で記述できるような内容であり、特別な受験対策は必要としません。ただし漢字で書かないと減点の対象となるので、正確に覚えておくことが必要です。問2・3においても重要な語句は漢字で記さないと減点対象になり得るので、日頃の学習において漢字を覚えておくことが求められます。問2の説明も高等学校の学習で十分対応できる内容です。問3の論述式問題では、説明文や語句など与えられた素材をもとに、丸暗記ではない歴史や地理の理解や想像力を発揮することが求められますが、論述に必要な知識は、高等学校の学習範囲内で十分です。すなわち、高等学校で学習した歴史や地理の基本事項を、どれだけ縦断的、横断的に理解できているか、またそれを自分の文章でどのように表現できるかが問われています。問3においては7~10個のキーワードを使用して記述します。このキーワードは使用しないと減点の対象になることはいうまでもありませんが、不正確な使用も減点対象です。キーワードを機械的に挿入するのではなく、全体の論述のなかで適切に使用することが求められています。それにはキーワードを正確に理解しているという知識がものをいうことになります。 解答にあたっては、時間が許す限り問題冊子などに下書きをしながら推敲し、誤字や脱字で減点されることがないようにていねいに、指定された字数で書くことが求められます。また文章表現が拙いと得点は低くなりますが、逆に文章は巧みでも、設問の趣旨から逸脱した解答では得点を与えることはできません。堅実な、わかりやすい、達意の文章を心がけた方が賢明でしょう。 表現力と理解力を磨いている人が高得点をとれるように出題しています。それにはわかりやすい文章を書くことが大切です。そのためには日頃から読書の習慣を身につけておくことが重要です。達意の文章を書くためには、達一般選抜入試 科目別アドバイス25

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