國學院大學 入学案内 2022
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日本古来の神話に興味があり、日本最古の歴史書である『古事記』や『日本書紀』を深く知ることが日本で暮らしていくために不可欠だと考えていた私にとって、神道文化学科の学びは、とても魅力的でした。「古典講読」は、記紀の原文を読み解きながら書かれた経緯や時代背景を学んだ、思い入れがある授業。神道は、高校までの学習とは違う初めて出会う分野でしたが、神社の起こりや神様の名前の意味などを一つひとつ理解していくことで、日本の成り立ちを自分なりにイメージできるようになりました。太古の昔から現代につながる御神徳を改めて感じられたのも大きな収穫です。また、神道系サークル「瑞玉會」での活動も自らの糧になったと感じています。週に2回、徹底的に先輩方から祭式(神職の作法)、雅楽、舞などに関する知識と技術を学ぶ修練は大変でしたが、観月祭や成人加冠式などの大学行事で斎主や代表といった大役を務める経験ができ、人前に立つ自信が付きました。他団体とも協力しながら祭式を行う中で、人の意見に耳を傾ける力や協調性など、社会に出る際に必要な能力も養えたと思います。3年時の実習では、島根県の出雲大社に行きました。格式の高い神社ですが、授業での学びとサークルで得た経験が、どれだけ通じるのか確かめたいという思いがありました。実際に、参拝者の方の願意を汲み取る上で、祭式作法とその心構えを教わる「神社祭祀演習」は非常に役立ったと感じています。実習では他にも、結婚式や神葬祭の現場に立ち会わせていただいたことで、日本の社会における神職の重要性を改めて認識できました。このような経験があり、奉職先としても出雲大社を選択。日々の祭典奉仕において真に神様に奉仕し、参拝者の祈願を神様に届ける仲執り持ちの役目を果たすことが、現在の目標です。加えて、近年は若者の神社離れも深刻な問題の一つと言われています。授業で学んだ神社経営に関する知識を活かしながら、年配の方から若者まで幅広く訪れていただける神社となるよう、尽力していきたいと考えています。神社は、日本の文化や歴史、日本人が大切にしてきた精神など、多くを学べる場です。これからも記紀の世界に思いを馳せつつ、神職として励んでいきます。私が学んだ 知の源流『古事記』と『日本書紀』を通じて、日本の成り立ちを知る学びとサークルで得た経験を、神様への奉仕に活かしたい私が紡いだ 新たな知私が学んだ知の源流私が紡いだ新たな知1No.在学生インタビュー神道文化学部 神道文化学科 4年 [取材時]和田 有司 (私立日本大学第三高等学校 卒業)出雲大社 内定日本の歴史を読み解くことで、神職に対する心構えが身に付いた。神道文化学部神道文化学科KOKUGAKUIN UNIV. 057

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