國學院大學 入学案内 2022
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授業紹介日本には、古代以来、現在まで神々への信仰と「神祭り」の伝統が残されています。宗教考古学の講義では、主に古代の神々への信仰と祭りの実態について、文献史料と考古学の資料、さらに環境・景観を手がかりに考えます。宗教考古学I・ⅡPICK UP1古来より神社では神事を執り行う祭祀空間にさまざまな調度品等がありますが、それぞれの名称や歴史由来を知ることで、それらの意義を学んでいきます。また、神職が身に着ける装束を実際に手にとりながら著装法を学んでいきます。神社祭祀演習ⅢAPICK UP2神道史学ⅠA・Bは、新入生向けの必修科目です。講義の内容としては、古代・中世の神道史を学びます。現代の神道は、古代の律令祭祀に淵源が求められます。律令国家によって祭祀がどのようにかたちづくられたのかを学びます。また、平安時代には、政治・社会の状況の変化によって、新たな祭祀が出現する様子を知ることができます。さらに、鎌倉~室町時代には、神のはたらきが積極的に説明されるようになります。この時期に神がどのように説明されたのかを知ることはとても大切です。神道史学の授業を通して、人や社会が神や祭祀をどのように捉えてきたのかを知ることができます。歴史を通して、神道について一緒に学びましょう。神道史学IA・IBPICK UP3国学概論Ⅰでは、主要な国学者の業績や思想を「学統」の系譜で配列する「列伝体」的な従来の国学史ではなく、時代を縦軸として、契沖および国学四大人の事績を中心に、同時代の時系列の中で位置付けます。それによって、日本の歴史における「国学」の多様な発展過程を捉え、その役割を明らかにし、理解を深めます。国学概論Ⅱでは、視野を広げ、国学の受容主体をも考慮し、日本の古典、国家や神道、日本人を考究した国学の展開を論じます。現状の研究史を展望しつつ、いくつかのテーマごとに掘り下げ、具体的な社会関係や、神道の展開との関係を論じます。これらの実態把握を通じ、国学の現代的な意義の考察にも及ぶ授業です。国学概論I・ⅡPICK UP4演習科目ピックアップ「人間観」「公共」「国家」など、年度ごとに焦点を当てるテーマはさまざまですが、一貫して近現代社会と神道・宗教を扱います。「現代」を生きる私たちは「近代」で生み出された価値の延長線上を歩んでいます。「近代」とは、どのような時代であり、人類史上においてどんな特徴を持っているのか。歴史を踏まえた上で、学生が関心を持っている神道・宗教領域の主題に対し、ゼミ形式で自らの知見と考察を明確に表明する知識と能力を培うことが目的です。学生たちには軸足で神道の学びを修得していれば、他方の足で諸宗教や海外の諸事例に向かって前進することも可能である、と伝えています。神道学演習I・Ⅱ 菅 浩二 教授関心のある神道・宗教領域について自身の見識を確立。通年前期教員が例示的に提示する題材や資料、それらへの問いについて、自らの意見を明確に述べる訓練と相互の議論を行い、課題の立て方、考察の方法を実践的に学ぶ主題についての調査結果と考察を発表し、討議を行う後期PICK UP5KOKUGAKUIN UNIV. 059神道文化学部神道文化学科

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