國學院大學 入学案内 2023
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KOKUGAKUIN UNIV. 036「『国史・国文・国法』、すなわち日本の政治・文化の伝統を探求し、諸外国との関係性について考究する」という本学の設置目的を体現しているのが文学部です。文学部自体はポピュラーな学部ですが、日本文学科、中国文学科、外国語文化学科、史学科、哲学科という5つの学科それぞれに最先端の研究を担う数多くの教員が所属するのは、國學院大學ならでは。例えば史学科では、古代、中世、近世、近現代の各分野に2人ずつの専任教員がおり、専門性の高い授業を展開しています。徹底した少人数教育と卒業論文の必修化も特長の一つで、学生は2年間同じ指導教員のゼミに所属し、演習形式で発表や質疑応答を行い、最後に研究の集大成として卒業論文の完成を目指します。キャンパス内の図書館には古今東西の史資料が豊富にそろっているため、訳文の正否や史資料そのものの真偽を比較検討しながら、存分に研究できる環境が整っています。私自身はこれまで、豊臣秀吉政権を始めとした戦国時代について研究を続けてきました。戦国時代は下剋上が始まり、家柄を問わない実力主義の時代になったことで多くの魅力的な歴史上の人物が登場した時代です。その一方で、兵農分離により農民が農業に集中できるようになり、生産性が上がって人口が爆発的に増えました。戦乱の世というイメージを持つ人も多いですが、天下統一により戦争を終わらせて平和を追求しようとし始めた時代でもあったのです。このように、自ら文献を読み解いて、解釈を深めていけば、歴史の新たな一面が見えてきます。史学に限らず、既存の学説を鵜呑みにすることなく、批判的な視点を持ち、自らの思考を具現化することが大切です。その方法論が身に付けば、文学研究のみならず、現代社会を生きていくうえでも大きな武器となるでしょう。知的好奇心を満足させる人間らしい営みを送るための入り口として、本学部を活用してください。入学者受け入れポリシー[アドミッションポリシー]文学部は、日本や外国の言語・文化・思想・歴史に対して強い興味をもち、5つの学科(日本文学科・中国文学科・外国語文化学科・史学科・哲学科)が扱うそれぞれの学問領域に関して、主体的な姿勢で学修に取り組むことのできる学生を受け入れます。卒業認定・学位授与方針[ディプロマ・ポリシー]、教育課程の編成・実施方針[カリキュラム・ポリシー]については大学ホームページの文学部ページでご覧ください。https://www.kokugakuin.ac.jp/education/fd/letters文学部長 矢部 健太郎充実した教員と史資料、批判的な視点と思考の具現化の方法論が武器になる。

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