日本の文学や文化を体系的に学ぶことで日本の本質に迫り、未来を探ります。2 年次以降1No.● 『源氏物語』の政治性について● 江戸文学に見られる地獄 他● 現代語における「させていただく」の使用傾向について● 敬語接頭辞の通時的研究 他● 現代の妖怪文化の研究● 昔話『蛇息子』の研究 他近代文学を学びたいと思い日本文学科に進学しましたが、口伝えでの伝承を調べることの面白さに惹かれ、伝承文学を専攻しました。1年次に受講した「伝承文学概説」の授業で、有名な渋谷の忠犬ハチ公を題材に、ハチ公像が人によってそれぞれ異なっていることを教えていただいたのを鮮明に覚えています。卒業研究では、「瓜子織姫」という昔話に登場する“鳥”の存在に注目。カラスやウグイスなど伝承が残る地域によって鳥の種類が異なることに興味を持ち、様々な文献を読み解きながらそうした違いが生まれた要因や変化の過程について考察を深めました。研究を進める中で、自分がこれまでにない新しい切り口で研究に取り組んでいることに喜びを感じる一方、先行研究をたどることで先人たちの功績の大きさを実感することもできました。就職先は、大好きな本に関わることができる出版社を選びました。書店営業などの仕事を通して、面白い本と読者をつないでいきたいと考えています。上代の『古事記』『万葉集』から中古、中世、近世、近現代の夏目漱石や森鷗外、太宰治まで。日本文学の主要作品や作家が学修の対象です。卒論テーマ例基本データ発音・文字・表記・文法・語彙・方言など、あらゆる角度から日本語を研究。古典文献、話し言葉、方言の聞き取り調査など、多彩な内容を分析します。取得できる免許・資格各領域を設置しており、3専攻のいずれかに属しつつ、目的に応じて履修し、教員免許取得や大学院進学につなげることもできます。他に、表現や創作に関わる内容を学ぶ「表現 文化領域」も設置されています。また、図書館司書・学校図書館司書教諭の資格を取得するための課程も履修可能で、古典教育のスぺシャリストを目指す副専攻プログラム「古典教育研究」もあります。口承の昔話や民具など、文字化されない文芸や儀礼・風俗を扱います。地方と中央、過去と未来を結ぶ文化の動きを捉え、理解を深めます。037[入学定員][メインキャンパス][学生数] [卒業論文情報]250人渋谷キャンパス男子404人、女子790人 (1〜4年合計/令和3年5月現在)卒業論文指導3〜4年次 卒業論文必修株式会社中央公論新社 内定[教員免許] 中学校教諭一種免許/国語 英語* 社会* 高等学校教諭一種免許/国語 書道* 英語* 地理歴史* 公民*神職(明階検定合格正階授与) 日本語教師[各種資格] 学芸員 図書館司書 学校図書館司書教諭 ※図書館司書・学校図書館司書教諭課程については、選抜試験(例年11月ごろ実施)を行います。 また、学校図書館司書教諭課程は、教職課程も併せて履修する必要があります。※神職(正階)資格取得後、明階の授与を受けるには、卒業後に実務経験が必要です。※*印の免許は、国語の免許を取得するための課程履修を条件として取得可能です。※それぞれの課程についてはP.107〜110を参照してください。 3専攻に分かれて日本の文学・言語・文化をより深く学ぶ生稲 柊哉文学部 日本文学科 4年[取材時]/神奈川県立新城高等学校 卒業学科共通の基礎科目学科の特色皇典講究所の伝統を引き継ぐ日本文学科は、古代から現在に至るまでの文学・言語・風俗習慣・儀礼などを研究する学科です。日本文化を総合的・体系的に捉え、古来の日本人の精神や文化を学び、生き方や創造の指針とすることを目指しています。1年次は基礎を幅広く学び、2年次から3つの専攻に分かれて専門を深めます。3つの専攻とは別に、「日本語教育学」「国語教育学」「書道」の学びの流れ・専攻 年次1日本文学専攻在学生インタビュー歴史をさかのぼり文献を読み解く伝承文学研究の面白さを実感日本語学専攻伝承文学専攻
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