KOKUGAKUIN UNIV. 056法学部は学生一人ひとりの法律学および政治学に対する関心や将来の進路志望に添うべく、法律専門職専攻、法律専攻および政治専攻を備えています。中でも法律専門職専攻、および政治専攻では、少人数制により、学生と教員間の「近い」距離での学習が実現されています。将来、法曹や公務員などを目指す学生にとっては、実際の就職に向けたカリキュラムが効率的にしっかりと組まれているため、大学での学びが直接大きな強みとなるはずです。本学部では、「刑事法入門」における法律専攻の大人数受講生に向けた反転授業とグループワーク、「地方自治法」での時事に即した現代的法律問題の取り上げといった、國學院大學ならではの授業が多く展開されています。さらに、「日本政治史」や「国際政治入門」などでは、受講生の基本的知識の充実を図ったうえで、これに基づく幅広い視野を養い、論理的思考を鍛えることを目指します。私自身は民法(財産法)、中でも委任という契約について研究しています。委任は、サーヴィス(「役務提供」と言われます)を目的とする契約その他の受け皿といわれ、売買その他の契約とは異なる特別なルールが数多く規定されています。この間の調査や検討は25年に及びますが、諸問題の解決は見つかっていません。自分の研究がどのように完成することになるのかは不明ですが、「わからない」ことを楽しみながら、この先も委任について考えていくつもりです。法学および政治学の目標は、社会に対する法的・政治的な関心に基づき、十分な知識に照らし合わせて問題を客観的に把握し、対話の中で説得的な結論に到達することです。そのために、感情に左右されず、しかし知識だけにとらわれることなく論理を構築するバランスが求められるのです。ぜひ、「考える」ということを楽しんでください。入学者受け入れポリシー[アドミッションポリシー]法学部は、法律学・政治学に関する知識・理論を理解し、これらを活用して価値観の多様化する現代社会に主体的に参画し、社会の様々な分野で活躍できる人間を育成します。このため本学部は、本学部で法律学・政治学の研鑽に努めることに強い意欲を有し、本学部の教育課程を通じて培った専門的知識や能力を活かして、社会に主体的に参画したいと考える、次の能力・資質の一つ以上に優れた学生を受け入れます。・本学部で学ぶ分野に関連する教科・科目について、高等学校卒業程度の 基礎学力を備える者・社会的な事象に対して問題意識を持ち、情報を収集・整理・分析し、 論理的に考え、自分の考えを表現するための基礎的な力を持つ者・教科外の活動に取り組み、その中でコミュニケーション能力などを培ってきた者卒業認定・学位授与方針[ディプロマ・ポリシー]、教育課程の編成・実施方針[カリキュラム・ポリシー]については大学ホームページの法学部ページでご覧ください。https://www.kokugakuin.ac.jp/education/fd/law法学部長 一木 孝之わからないことに対峙し、蓄えた知識を手段として、柔軟に使える人間に。
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