キャリアアカデミック公務員養成研究博物館学美学美術史考古学外国史学日本史学日本語教育高度国語・伝承文学中国文学日本語学日本文学宗教学系神道学系 國學院大學は、明治15年(1882)に創設された「皇典講究所」を母体とし、同23年(1890)に国史・国文・国法を究明する教育機関として発足した「國學院」を淵源としており、令和4年(2022)には創立140周年を迎えました。大学院は、戦後間もない昭和26年(1951)に文学研究科修士課程が開設されたことにはじまり、2年後には博士課程も設置されました。その後、昭和42年(1967)には法学研究科、同43年(1968)には経済学研究科が順次開設され、令和3年(2021)には創立70周年を迎えています。現在、3研究科の下に5専攻(神道学・宗教学、文学、史学、法学、経済学)がおかれ、今日に至っています。 昨今の学問研究をめぐる環境はますます厳しさを増し、大学院を出た若手研究者がなかなか定職に就けない状況が続いています。そのようななかにあって、本学大学院は毎年10名前後の学位(博士号)取得者を輩出しており、彼らのなかから本学の専任教員になる人も、文学部・神道文化学部を中心にかなりの数にのぼります。かくいう私も、本学大学院出身者の末席につらなるひとりです。また法学研究科では公務員コースを設置して、修了後の就職を見据えた細やかな指導をおこなっており、経済学研究科でも税理士資格の取得に向けた充実したカリキュラムを用意しています。 令和2年度(2020)からはコースワーク制を導入し、複数の教員による論文指導体制を導入しました。これによって大学院生は、自分の研究を多角的にとらえることが可能となり、より客観的・相対的な検討ができるようになったと考えます。また同年には奨学金制度の改正もおこなわれ、経済支援型と学業奨励型の二本立てになり、従来よりも手厚い支援を受けられるようになったことは特記しておくべきでしょう。さらに令和3年度(2021)からは、大学院がどのような授業を展開しているのかを学部生に知ってもらうため、文学研究科で体験授業を開催し、令和4年(2022)には経済学研究科でも体験授業をはじめました。また令和5年度(2023)からは、有職者や育児・介護従事者のために前期課程において修業年限を3年間あるいは4年間にする長期履修制度をはじめる一方、休学期間を半期ごとに改め、前期課程の9月修了や科目等履修生や聴講生の登録料等の軽減も実施しました。その他、海外の協定校との学術交流や留学支援なども整備し、他大学との単位互換や学位取得者に対する出版助成もおこなっています。21世紀も四半世紀を迎えようとしていますが、本学大学院は混沌とした社会情勢に立ち向かう、探究心・知的好奇心にあふれた意欲あるみなさんの入学を期待しています。神道学・宗教学専攻文学研究科文学専攻史学専攻法学研究科法律学専攻経済学研究科経済学専攻國學院大學大学院〈組織図〉SATONagato01大学院委員長意欲ある人材に呼びかける佐藤 長門充実した学修環境と支援を用意
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