國學院大學 入学案内 2024
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國學院大學 学長針本 正行 國學院大學は、明治15(1882)年に創設された皇典講究所もとを母体として設立されました。初代総裁有栖川宮幟仁親王モトが開黌にあたって宣言された「告諭」にある「凡學問ノ道ハ本ヲ立ツルヨリ大ナルハ莫シ」に基づき、本学は、物事の本質を究めることを建学の精神の基底としています。創立140周年を迎えた令和4(2022)年度からは中期5ヵ年計画を始動させ、これからの共生社会を主体的に創り出す人材の育成に注力しています。 中期5ヵ年計画においては、将来像を「知の創造。日本をみつめ、未来をひらく」とし、教育目標を「問い直す」「学び合う」「共に生きる」と定めています。『論語』「学而篇」冒頭に「朋有り、遠方より来る、亦楽しからずや。人知らずして慍らず、亦君子ならずや。」とあります。自分と考え方の近しい友人と出会うことは嬉しい、異なる考え方の他者と出会っても感情的な非難をせず、むしろ批判されることや批判をする存在があることは尊いのだというこの言葉のように、大学は、他者との交わりで互いに学び合う場所でありたいのです。なぜ、同じ事実を見て異なる考え方や発想を持つのか。日々の学生生活の中で、常に他者との違いを意識すればするほど他者の素晴らしさが理解でき、翻って、自分自身の考え・価値観の問い直しにもつながります。 そうした、知が胎動する学び舎となるためには、「多様性の確こうありすがわのみやたかひとオヨソいか立」が重要です。目下、本学では多様性や共生社会を考える研究を学部横断的かつ体系的に行う仕組みの構築を進めています。また、学外へ目を向けて、大学を中心として広く開かれたネットワークを構築することも推進しています。令和4(2022)年4月に開設した観光まちづくり学部においては、地域に軸足を置き、各地域の活性化を図るという学びを展開していきます。これは今までに築き上げた血の通った人間関係によって成立したものであり、海外大学や提携校、周辺大学、産業界、官公庁といった外部の方々とも、今後より一層互恵的な連携が行えればと思011[経歴]1951年生まれ。國學院大學学長、博士(文学)。1974年に國學院大學文学部文学科卒業後、1979年に國學院大學大学院文学研究科博士課程後期単位取得満期退学。2019年4月に國學院大學学長に就任し、現在に至る。研究分野は、平安時代文学。学長メッセージPresident's Message

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