KOKUGAKUIN COLLECTIONKOKUGAKUIN UNIV. 016PICK UP5人の貴公子および帝がかぐや姫に求婚をするという、日本最古の物語『竹取物語』を題材にした江戸時代初期の絵巻。本図には、天人がかぐや姫を迎えに来る場面が描かれています。江戸時代は、このような絵巻物を娘の嫁入り道具(祝儀物)として絵双紙屋に作らせていました。國學院大學図書館では、この絵巻以外に2種の『竹取物語絵巻』を所蔵しています。明治期の法制官僚、井上毅による日本最初の憲法「帝国憲法」の草案。単なる西欧の模倣ではなく、日本の歴史や民族性に基づいた近代国家の確立を目指したことを示す史料です。帝国憲法草案(梧陰文庫)源氏物語(久我家嫁入本)織田信長が山城国吉田郷に出した禁制です。「弾正忠」を名乗るようになった直後のもので、左下には有名な「天下布武」の朱印があります。「禁制」は鎌倉期以降、幕府や大名・国人などが、寺社・諸人に対しその保護と統制を目的に、掟や禁止事項を通知するために出した文書です。徳川家康が大御所時代に住んでいた城の絵図『駿府御城分間之図』。國學院大學の卒業生であり日本史学者であった八代国治の、約300点ある旧蔵資料群の中の一つです。絵図資料は57点あり、戦国武将の書状なども残っています。國學院大學のルーツである「皇典講究所」にまつわる資料をはじめ、貴重な文書や史資料を多数所蔵しています。日本の文化を研究するうえで欠かせないものばかりです。江戸時代初期、清華家の一つである久我家姫君の嫁入り道具として作製されたであろう『源氏物語』。豪華な漆塗の箱には物語54帖と6巻の巻子本が収められ、各帖の冒頭には物語の印象的な場面を踏まえた絵が描かれています。本図は「若菜上」の六条院での蹴鞠の場面です。織田信長禁制(吉田家文書)駿府御城分間之図(八代国治旧蔵史料)LIBRARY
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