文学部4年次3年次上代の『古事記』『万葉集』から中古、中世、近世、近現代の夏目漱石や森鷗外、太宰治まで。日本文学の主要作品や作家が学修の対象です。日本文学科KOKUGAKUIN UNIV. 028発音・文字・表記・文法・語彙・方言など、あらゆる角度から日本語を研究。古典文献、話し言葉、方言の聞き取り調査など、多彩な内容を分析します。口承の昔話や民具など、文字化されない文芸や儀礼・風俗を扱います。地方と中央、過去と未来を結ぶ文化の動きを捉え、理解を深めます。主な科目(3・4年次)● 日本文学演習ⅡA・ⅡB・ⅢA・ⅢB● 日本語学演習ⅡA・ⅡB・ⅢA・ⅢB● 伝承文学演習ⅡA・ⅡB・ⅢA・ⅢB● 日本語教育学演習ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB● 言語学演習Ⅰ・Ⅱ● 国語教育学演習Ⅰ・Ⅱ● 表現文化演習Ⅰ・Ⅱ● 卒業論文本講義は1年次の必修科目として、日本語について、その音声・語彙・文法・意味・文字・方言・歴史などの分野を幅広く学修します。「ま」のように濁点を付けられない字があるのはなぜか、「午前中」といえるのに「午後中」といえないのはなぜか、「足す」と「加える」の違いは何か、日本語に関するさまざまな問題を考えます。松尾芭蕉とその門人たちが主人公の奇談集『芭蕉翁行脚怪談袋』を読む授業です。荒唐無稽な内容ですが、本書の芭蕉は、西行のような「放浪の詩人」や、一休のような「頓智者」など伝承上の人物の系譜に連なるもので、興味深い作品です。それは人々が思い描いていた芭蕉の姿なのです。※担当教員により講義内容は異なります。『平家物語』の異本間には、数多くの相違点があります。おもに鎌倉時代〜南北朝時代に形成されたものですが、幕府方(武士)と京都方(貴族)それぞれの認識が物語内で〈綱引き〉しているのです。また、練成度も異なります。ダイナミック(流動的)な異本群を比較分析する面白さが、『平家物語』研究にはあります。※担当教員により演習内容は異なります。文字ではなく口伝えで語り継がれる「伝承文学」に興味を持ち、日本文学科へ進学。ゼミでは、庶民の文化や流行を風刺し、滑稽に描き出す文学「黄表紙」について研究を行いました。きっかけとなった講義は「日本文学演習」。黄表紙・洒落本から江戸庶民の生活を学び、作品と関連するテーマで発表を行いました。自分で決めたテーマで行う発表準備や調査研究はとても魅力的で、精力的に取り組むうちに論文制作に必要な文献を探す力や、先行研究をもとに研究を広げていく力が身に付いたと感じます。卒業論文では、江戸時代中期の出版統制によって処罰を受けた風刺性の強い作家、山東京伝を題材としました。当時の社会状況や生活、流行を学び、作品への視点が変わると文学の捉え方が全く異なる点が興味深かったです。就職先は、伝統と新奇性を兼ね備えた広告会社を選択。人と、商品やブランド、社会などの橋渡しができるよう、コミュニケーションとしての広告を設計していきたいです。授業PICK UP演習科目PICK UP〈 野中 哲照 教授 〉卒論テーマ例● 万葉の色彩観 紫を中心に● 『源氏物語』の葬送表現● 助動詞「まし」の研究● 敬語接頭辞の通時的研究● 王子田楽の研究 復興を中心に● 昔話『狐女房』の研究 他日本語学概説Ⅰ伝承文学講読Ⅰ研究し、発表することで気付く生活に根差した文学の魅力川名 爽太文学部 日本文学科 4年[取材時]/神奈川県立相模原高等学校 卒業株式会社朝日広告社 内定在学生インタビュー日本文学演習ⅠA・ⅠB
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