國學院大學 文学部 令和8(2026)年度 入試ガイドブック
15/60

中国文学科1年大西 琉蒼さん中国文学科牧野 格子准教授中国文学科1年石原 健さん13牧野 中国文学科は、古典が中心ではあるのですが、現代中国語と現代中国文学、それに文化も学ぶことができます。文学研究・思想総合・中国民俗文化・中国語教養という4つのプログラムがあり、その中から一つを選ぶのですが、古代から現代まで悠久の歴史を持つ学問、文学、文化、思想まで多岐に渡って学びながら、幅広い視野と深い視点を身につけることができるカリキュラムになっています。大西 私はこの学科で中国古典文学について学び、演習などを通して多くの作品に触れることで、研究対象を絞っていければと考えています。国語の先生を目指しているのですが、当大学の建学の精神である「本ヲ立ツル」に則り、古典文学の原点に戻って学ぶことでそれらの面白さや学ぶ意義を見つけ、それらを後世に伝えられる教員になりたいと思っています。石原 私は、中国古典文学の中でも特に漢詩について研究したいと思っています。高校時代に楚辞に出会ったのですが、國學院大學では楚辞の研究が盛んであると知り、この大学を選びました。オープンキャンパスで図書館を見学する機会があり、とても本が充実していると感じたのも決め手になりました。牧野 私の専門は、二人の志向とは少し離れた20世紀初頭から最近に至る中国近現代文学ですが、主に謝冰心(しゃひょうしん)という女性作家を研究しています。魯迅と同じ1910年代から活躍した作家で、キリスト教の思想に基づく優しい愛の世界を描いています。今、中国に対してのイメージは良くないと思いますが、今も昔も変わらず重要な隣国です。現代中国の授業を担当していますが、謝冰心のような根元的な愛を説いた親しみやすい文学もあります。文学研究や教育を通してそういった悪いイメージを変え、中国や世界へと目を開くきっかけになるような教育を心がけています。大西 この大学に入ってから、家での学習時間が増えました。予習が必須の授業が多いためですが、勉強の楽しさを知るとともに、お互いを高めあう仲間ができたのも大きいと思います。中国文学科は少人数のため、気を引き締めながら授業に参加できることも魅力のひとつです。石原 私も同じように、授業に対して能動的な姿勢が身につきました。高校までは受動的な授業しか受けてこなかったため、とても新鮮に感じました。國學院大學は、派手さはないのですが、学ぶ環境は十分に整っています。先生方も、わからないことについて親身になって教えていただけますので、やる気のある人には本当に良い大学だと思います。牧野 ネットを使えばすぐにわかる時代に、自分でひたすら調べて自分で考えることで教養として身についてくる、自信につながっていくのだと思います。対 談●中国文学科を漢字一文字で表すと・・・(学年は取材時のもの)表面的な知識や技術だけでなく、深い思考を鍛えることで、実のある能力を身につけることができます。実中国、そして世界へと目を開くための契機に

元のページ  ../index.html#15

このブックを見る