16 1年前期開講の必修科目で、中国文学に関する事項を概観する講義です。中国の文学はどのように発生したのか。文学は歴史を通じてどのように展開していったのか。これらの問いから出発し、どのようなテーマがあるのか、どんな人たちが文学を担ったのか等について、幅広く学び、4年間の学修の基礎を養います。 1年次前期・後期開講の、中国古典研究の前提となる、原典読解力を養う講義です。読解は漢文訓読を用いて行い、本講義を通じて、古典文の基本構造や句法、漢文訓読や内容読解のための技術・考え方などを、体系的・継続的に学びます。なお、初学者用に、「中国古典読法基礎」(1年次、選択科目)もあります。 本演習は1年次後期、週2回行われます。1年次前期の「中国語基礎演習」(週2回)に習得した中国語文法の基礎を再確認すると同時に、初中級の文法事項を盛り込んだ会話文を学習し、さらなる読解力の養成を目指します。テキストの朗読、暗唱への主体的な取り組みを通じて、文法理解を深め、正確な発音を習得することもできます。 「漢字情報処理技術の向上」のための科目として、1年次に「Ⅰ」、2年次に「Ⅱ」を設けています。「Ⅰ」では、中国文学・漢字文化圏の学芸を学ぶ際に有用なコンピュータ技術と情報処理能力を身につけ、漢字文献の入力並びに情報の活用、書式の整ったレポート作成技術を修得します。また、3年次の「Ⅱ」では、レポートや卒業論文の制作に有効な、情報の高度な検索(電子情報だけでなく、図書館の徹底活用も含む)や加工に関する技能を中心に講義・演習します。中国文学科の様々な専門分野の知識を総動員して探し求めねばならない「テーマ」を課題として与え、自身の専攻以外の内容にも幅広く触れ、知見を広げるとともに、各種の「工具書」に実際に触れ、活用できるようにします。 楚辞は中国文学の祖とされる古典で、複雑な比喩を交えて、多彩な感情が表現されています。演習では受講者の解釈を一字一字検討しつつ進めます。調べてさらに深く考える、古典を「読む」本質を実践できる演習です。 卒業論文は、自分でテーマを見つけ、長い時間をかけて調査し、考察して執筆します。テーマの設定・資料の収集と分析・主張の形成と発信——研究の手順に従い、自らの力で進める卒業論文制作は、大学での学修の集大成といえます。 卒業論文は必修です。「卒業論文Ⅰ」では、テーマの考え方からスタートします。5月には、実際の制作にあたる「卒業論文Ⅱ」の担当教員全員が授業の中でプレゼンテーションを行います。6月には受講生一人一人が自分の関心に基づき、教員と面談をして、7月に題目(第1次題目)を決定します。ここまでの指導を行います。漢字情報処理Ⅰ・Ⅱ楚辞演習卒業論文Ⅰ■ 宮内克浩 教授中国古典文学/漢代辞賦文学の研究■ 青木洋司 准教授中国哲学史/宋代学術の研究■ 佐川繭子 准教授中国哲学・思想/漢文学■ 鈴木崇義 准教授中国古典文学/六朝文学の研究■ 長谷川清貴 准教授中国思想/漢代思想の研究■ 牧野格子 准教授中国近現代文学/謝冰心文学の研究■ 浅野春二 教授中国宗教文化/道教の儀礼と民間信仰の研究■ 石本道明 教授中国古典文学/宋代文学の研究■ 立石展大 教授中国民間説話/中国と日本の比較研究中国文学科中国文学入門中国古典読法Ⅰ・Ⅱ中国語演習授業紹介専任教員
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