國學院大學文学部 日本文学科-ガイドブック-
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本学は︑日本で最も早くから司書教諭の養成に取り組んだ伝統があります︒図書館学関連講座13気象庁などの各省庁にある図書館も国立国会図書館の組織に含まれます。国立国会図書館の最も重要な仕事は国会議員と国民に対する資料提供・情報サービスです。 街で見かける図書館のほとんどが公共図書館です。公共図書館には公立図書館と私立図書館があります。日本には3,000館を超える公立図書館があり、都道府県立図書館と市区町村立図書館に分かれます。國學院大學渋谷キャンパスの近くには、東京都立中央図書館と渋谷区立臨川みんなの図書館があります。私立図書館は民間の法人が設置する図書館で、数が少ないのですが、東京子ども図書館(東京都中野区)などがあります。 小学校から高等学校までの学校に設置されるのが学校図書館です。大学・短期大学・高等専門学校に設置されるのが大学図書館です。専門図書館は専門資料を扱う図書館で、企業・研究機関・美術館・博物館などが設置する図書館があります。青山にカナダ大使館内のE.H.ノーマン図書館、東京ドイツ文化会館の資料室、恵比寿に日仏会館図書館などがあります。2016年、南青山にJTBが運営する「旅の図書館」が開館しました。 昔の図書館は受験勉強のために利用する人や教養を高めるために読書をする人が行くところでした。現在は気軽に小説を借りるために、趣味や生活に役立つ本を探すために図書館を訪れる人が増えています。ビジネス街の図書館は夜間も開館しているので、会社員で仕事に必要な資料を使って調査するために訪れる人がいます。利用者が「文化教養型」から「生活ビジネス型」へ変化しています。生活に不自由を感じる人、社会の中で弱い立場の人、外国人のように異なる文化習慣を持つ人にも幅広くサービスを広げています。 日本の図書館法(昭和25年制定)で、「図書館司書」は公共図書館の専門職員です。国立国会図書館、大学図書館、専門図書館などは「図書館職員」が働いています。 本学では昭和27年から図書館司書課程を開設しています。図書館資料と学術情報の選択収集・組織化・保存・利用に関する専門知識と技術の習得を中心に、情報社会のスペシャリストとしての資質の養成も視野にいれています。 学校図書館法(昭和28年制定)で、「学校図書館司書教諭」が教員として学級や教科を担任しながら、学校図書館の運営に関わります。平成26年の改正で「学校司書」という職員の配置が定められましたが、その養成、職務については今後、検討されます。 本学は昭和29年に学校図書館司書教諭講習を立川市教育委員会と共催で開始しました。日本で最も早くから司書教諭の養成に取り組んだ伝統があります。日本と世界の学校図書館の状況を視野に入れて、21世紀を生きる子どもたちが文字文化に親しみ、情報リテラシー(情報活用能力)を習得できるように指導する司書教諭の実践的能力を養成します。 図書館の種類には国立図書館、公共図書館、学校図書館、大学図書館、専門図書館があります。 日本の国立図書館は国立国会図書館です。本館が東京永田町にあり、京都府精華町の関西館、国際子ども図書館、最高裁判所図書館、文部科学省や厚生労働省、所属教員一覧新藤  透図書館情報学須永 和之図書館情報学概 要

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