國學院大學文学部 中国文学科 ガイドブック
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 私は明確な目標をもって留学に臨んだわけではなく、シンプルに留学は絶対楽しいだろうという理由で、復旦大学(上海市)のセメスター留学に参加しました。そして、留学を経験した後、将来は中国語を身につけて世界を相手に仕事をしたいという強い意志を持ち、本格的に勉強に取り組み、そこが現在に至る出発点となりました。留学は行くことが目的ではなく、行ってからが大切であることを身をもって知りました。僅か4カ月間でしたが、クラスには日本人が少なく、様々な国から留学に来ていたクラスメイトと中国語を通して交流ができましたし、それによって語学も上達し、各国の文化、人間性、価値観に触れ、理解することができたこともかけがえのない財産となりました。今は中国のドラマやYouTubeといった媒体を使って中国語を聞き、話すという機会に恵まれていますので、留学前はこのような方法で勉強するのもよいかと思います。現在は食品メーカーに就職し、海外事業部の中国事業担当として杭州の子会社とのメールのやり取りや翻訳作業、商標管理を行うなど現地工場の経営支援や貿易実務をサポートしています。いずれは中国本土で独り立ちして働けるよう語学力をさらに磨いていきたいです。こうして中国語を使う職場環境に恵まれたのも、全ては留学のおかげです。 2年次後期に復旦大学(上海市)のセメスター留学に参加しました。現地のクラスメイトのほとんどは様々な国から来ていた留学生。私と同じく大学生もいれば、ビジネスで留学に来ている人もいました。授業内容は文法を中心とした授業、話すことを主とした口語の授業、CDを聞きながら問題を解くリスニングの授業、文章を読み理解する力を鍛える授業があり、授業はすべて中国語で行われます。 復旦大学周辺は飲食店やデパート、スーパーなどが充実していました。放課後はカフェや友達の家に行ったり、休日は地下鉄やタクシーを利用して買い物や観光に出かけました。 留学当初は、先生や友達が話す内容が聞き取れず、とても不安でした。また、クラスメイトと話すときも、簡単な会話しかできずに落ち込むことがたくさんありました。しかし、積極的に友達と遊びに出かけたり、勉強をしたりしていくうちに、共通の話題が増え、より深い内容の話も少しずつできるようになりました。 また、この留学では語学力の向上だけではなく、様々な経験をすることができました。実際の中国の生活様式や食・文化、進んだ技術などを肌で感じながら、国際色豊かな仲間たちと切磋琢磨して乗り越えた経験はかけがえのないものとなりました。 就職活動は、教育関係と出版関係の会社を中心にエントリーしました。採用面接では留学経験について質問されることが多かったので、話題に困ることはありませんでした。最終的には、希望していた教育系の出版会社から内定をもらいました。 留学前は、留学に参加するかどうかとても悩みましたが、留学を決断して本当によかったです。13山本 悠也中国文学科2021年3月卒業/株式会社不二家勤務鈴木 裕奈中国文学科2022年3月卒業/明治図書出版株式会社勤務 INTERVIEW

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