國學院大學 神道文化学部 令和7(2025)年度 ガイドブック
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4 テキストをていねいに読もう体得を大事にする 私は、宗教現象が語られたり書かれたりすることに興味を持っています。そこから、ことばを大切に取り扱いたいと思うようになりました。 宗教学や神道学に限らず、人文学のどの学問でも一番の基礎となるのは、原典であれ論文であれ、文献を正確に理解しようと努める姿勢です。学生のみなさんは日々忙しく感じているかもしれませんが、学生生活を離れてみれば、学生時代はかなり時間の余裕がある時期だったことがわかります。せっかくのこの時期に、ものをていねいに読んで、じっくり考えて下さい。ゆっくりやってできないことは、急いでやってもなかなかうまくできないのではないでしょうか。あせることもあるでしょうが、むしろ「時間をかけられるのは今だけ」と覚悟を決めて下さい。(よい意味で)慣れてきたら、スピードも自然に上がってくることでしょう。 小学生のころから日本の歴史に興味があった。やがて、古い時代を体得したいと思うようになり、各地をめぐるようになった。その際、神社は歴史を特に物語っているように見えた。最初は漠然とした関心だったが、大学在学中に神道の歴史を研究しようと考え、今に至る。幸い、関心がつとめに結び付いたが、その決め手は自身の信念や努力ではなく、心ある方々による有形無形の理解と支援だった。 人に示せる確たる信念を持ち、計画的な将来設計のもとで人生を歩むことは素晴らしいことだと思う。私にはできなかった。人生に無駄はないんだと思いながら体による経験だけで何とかなっている、というのが、今までを振り返った率直な感想である。令和7年度担当科目 神道文化基礎演習 神道文化演習神道思想史学Ⅰ・Ⅱ 宗教学Ⅰ・Ⅱ宗教学演習Ⅰ・Ⅱ宗教学演習テーマ 「宗教・信仰の意味世界を考える」出身地兵庫県生まれ、神奈川県育ち専攻領域宗教学 日本宗教史最終学歴東京大学大学院人文科学研究科宗教学宗教史学専攻博士課程単位取得学位博士(宗教学)所属学会神道宗教学会 日本宗教学会 日本思想史学会 明治聖徳記念学会主な著書・論文『平田国学と近世社会』(ぺりかん社、2008年)「平田国学と幽冥思想―近世神道における死の主題化―」 (島薗進ほか編『日本人と宗教3 生と死』春秋社、2015年)「平田篤胤『仙境異聞』の編成過程―〈語り〉と書物のあいだ―」 (『國學院雑誌』120-7、2019年)「近代神道研究をめぐる諸相―柳田国男「神道私見」を視点として―」 (佐藤文子ほか編『日本宗教史6』吉川弘文館、2020年)「平田篤胤の言説は社会的境界を越えたのか―藩・幕府・朝廷を焦点に―」 (久保田浩ほか編『越境する宗教史』上、リトン、2020年)令和7年度担当科目 祭祀学Ⅰ・Ⅱ 祭祀学特殊講義神道文化演習 神道史学演習Ⅰ・Ⅱ祭祀学(専攻科)神道史学演習テーマ 「神道・神社を歴史的に考える」出身地神奈川県横浜市専攻領域古代・中世神道史最終学歴國學院大學大学院文学研究科神道学専攻博士課程後期単位取得学位博士(神道学)所属学会神道宗教学会 神道史学会 国史学会主な著書・論文『古代の神社と神職』(吉川弘文館、平成30年)『平安時代の神社と神職』(吉川弘文館、平成27年)『日本神道史〈増補新版〉』〈共著〉(吉川弘文館、令和3年)『丹生都比売神社史』〈共著〉(同神社、平成21年)『古代諸国神社神階制の研究』〈共著〉(岩田書院、平成14年)教授教授教教教教教教教教教員員員員員員員員員紹紹紹紹紹紹紹紹紹介介介介介介介介介遠藤 潤 ENDO Jun加瀬 直弥 KASE Naoya

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