國學院大學 法学部 令和8(2026)年度 ガイドブック
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加か藤とう 雷らい基き さん渡わた邉なべ 滉こう太た さん私は高校時代、理不尽なことが嫌いな性格から、物事を論理的に判断する法律という学問に興味を持ち、法学部を志望しました。そして、法律を学ぶのであればそれを職にしたいと思ったことが法曹を目指した最初のきっかけです。法律専門職専攻では、1.2年次から刑法や民法を始めとする基礎法律科目の授業を網羅的に学修します。私の法律知識の基盤はこの段階で築き上げられたといっても過言ではありません。國學院大學の先生方は、初学者の生徒でも理解できるような分かりやすいレジュメを作ってくださり、わからないことがあった時や質問した時には親身になって対応してくださりました。法律専門職専攻での学びのおかげで、その後の法科大学院や司法試験での高度な議論や問題に対応することができました。授業では、國學院大學名誉教授の関哲夫先生の刑法応用演習が印象に残っています。この授業は、刑法の事例問題を授業前に検討・答案作成した上で、授業時に代表者が問題となる論点の学説状況や判例を発表する形式でした。1.2年次にインプットした知識を論述の形でアウトプットすることができるだけでなく、法律文章に必要な基本的な作法を学ぶことができました。この授業が司法試験合格に大きく寄与しました。私は元々法律専攻に所属していましたが、法律専攻は人数が多く先生との距離が遠いと感じていました。そんな時に、法律専門職専攻にいた友達が法律専門職専攻ではその悩みが解消できるのではないかと提案してくれたことがきっかけで、法律専攻から法律専門職専攻に転専攻しました。法律専門職専攻では法律専攻よりも授業の進行が早いため、転専攻した後に遅れをとらないように基礎法律科目の勉強を必死で行いました。法律専門職専攻では公務員や法曹を目指す学生が多く在籍することから、高い意識を持つ集団の中で切磋琢磨しながら成長できたので転専攻して良かったと思います。國學院大學法学部では優しく知識豊富な先生方や、綺麗で書籍豊富な図書館があり、法律の勉強をするにはうってつけの環境が整っています。その環境をフルに活用して大学生活を充実させてください。そして、法曹になりたいという夢を抱いているならば、諦めないでください。応援しています。國學院大學法学部2022年3月卒業(法律専門職専攻)早稲田大学大学院法務研究科2024年3月修了司法試験合格2024年11月國學院大學法学部2023年3月卒業(法律専門職専攻・3年次卒業)私は、「言葉の学問・説得の学問」としての法学に興味を持ち、そして、そこで得た知見・思考力を用いて人々の伴走者になりたいと思ったことをきっかけに、法曹を目指すことを決意しました。我々が日常生活を送る「社会」をデザインする手段たる「法律」を理解し、運用する力を身につければ、当該「社会」で生きる個人の幸せの実現をサポートすることができると考えたわけです。「法学を修める」とは、この「法律」の使い方を理解し、そして実際に使うことができるようになることを意味すると考えています。法律専門職専攻は、その下地を作る人的・物的環境が整備されている場といえるでしょう。個々の法律に関する知見を深めることができるのはもちろんですが、それにとどまらず、「法を使う」ことそれ自体を実感させてくださる講義が多数開講されている点が魅力の1つです。中川孝博先生が、個別の法的知識とは別に法律文書に係る文章作法を指導してくださることもその1つの例であるといえます。また、私は三年次卒業制度を利用しました。かかる制度は、早期に次のステップに進むことができるだけでなく、各種試験で十分に戦う力を持っているかということを制度利用要件の充足性を指標として測定することができる点も非常に魅力的だと思います。最後になりますが、法学の世界は単なる知識の吸収にとどまらない奥深さがあります。自分の頭で考え、それを言語化し、説得的に主張することが求められるのです。法律専門職専攻は、そのような試験対策にとどまらない法学自体の面白さも含めて追求することができる場所ですから、ぜひその世界に足を踏み入れてみてください。東京大学法科大学院2025年3月修了司法試験合格2024年11月(在学中受験)18ProfileProfile〈特集〉司法試験合格体験記

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