たのは神職資格の取得です。授業や複数の実習、神社での助勤※などを通じて、神職として必要な心構えや技術を習得しました。根占さんは何に打ち込んでいますか。中国語の勉強です。高校生のときに中国文学と思想の密接な結びつきに興味を持ち、中国文学科へ進学しました。教育や人間の本質、道徳観を探究する『論語』や『孟子』のように、中国文学は最終的には人格を育てるための学問だと思っています。他者の考え方を知り、自分の価値観を見つめ直してみたかったのです。他者の考えに触れると、意識が変わりますよね。神職課程の分散実習の際、グループの1人が神社出身の学生でした。将来的には家業を継ぐという彼の話に、地元を守るという使命感や意識を感じ、自分にはない価値観だと気付かされました。私は台湾の世新大学に一年間留学をして、異なる価値観を知り、視野が広がったと感じます。台湾と自国との文根占加藤根占014※神社において、お守りの授与などの奉仕を行うこと。「神職課程で得た友人や経験は一生の宝物」と語る加藤さん。一般家庭出身で不安もあったが、友人の助けのもとで乗り越えることができた。自分を知る。
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