國學院大學 入学案内 2026
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[原文]皇典講究所假建設成ル茲ニ良辰ヲ□ビ本日開黌ノ式ヲ行フ幟仁總裁ノ任ヲ負ヒ親シク式場ニ臨ミ職員生徒ニ告グ凡學問ノ道ハ本ヲ立ツルヨリ大ナルハ莫シ故ニ國體ヲ講明シテ以テ立國ノ基礎ヲ鞏クシ徳性ヲ涵養シテ以テ人生ノ本分ヲ盡スハ百世易フベカラザル典則ナリ而シテ世或ハ此ニ暗シ是レ本黌ノ設立ヲ要スル所以ナリ今ヨリ後職員生徒此ノ意ヲ體シ夙夜懈ルコト無ク本黌ノ隆昌ヲ永遠ニ期セヨ明治十五年十一月四日一品勲一等有栖川幟仁親王國學院大學は、明治15(1882)年に神道・国学の教育機関として創立された「皇典講究所」を基に設立されました。11月4日の開黌式当日、有栖川宮幟仁親王は、初代総裁として教職員・生徒に対して告諭を述べます。「学問は根本を明らかにすることが大切なのであるから、まず建国以来受け継がれてきた日本固有のすぐれた文化・国民性をよく探究・認識し、それを生活に取り入れて人格をみがき、祖国の繁栄はもとより、広く世界の人類・文化のために寄与することこそ日本人として変わることなく目指さなければならない目標である」。欧米諸国の思想や体制の導入を急ぐあまり、日本古来の文化がないがしろにされてしまった当時。有栖川宮幟仁親王は、自分たちのルーツを顧みる大切さ、そしてそれこそが社会の発展と多文化共生に必要であることを説いたのです。日本文化を学び、他の国の在り方を学び、改めて、日本の在り方を問い直す。100年以上受け継がれているこの建学の精神は、グローバル化が進む現代においてますます重要となっています。告諭社会の発展のために日本を知り、世界を知る建学の精神物事の本質を問い直し、未来をひらいてきた國學院大學。その源流は、母体である「皇典講究所」にさかのぼります。物事の本質を問う学びは、100年以上経った今も変わらず受け継がれています。國學院大學の現在地変わらない源流と未来への展望   021

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