授業PICKUP日本文学講読Ⅰ・Ⅱ4年次3年次2年次〈諸星美智直教授〉伝承文学史Ⅰ・Ⅱ演習科目PICKUP日本語学演習Ⅲ・AB「知」の扉コロナ禍を洞察する、現代の伝承文学伝承文学は、個人による創作ではなく、集団によって伝承されていくうちに自然と生成した言語芸術です。学問領域では民俗学に属しますが、文学とも隣接しています。無文字社会の口承文芸から現代のネットロアまで、緩やかに日本文学史の流れに沿いながら、歴史を概観します。前期は、ビジネスの現場で交わされる会話を文書にする際に話し言葉と書き言葉で語彙・語法に違いがある理由を考えます。後期は、近代小説の会話文で、老人と若者、男性と女性で敬語に差異があるか、作家は意図的な使い分けをしているのかなどを学生自身で調べ、発表します。本講義では、江戸中期から明治初期まで出版が続いた草双紙という絵入り読みものを扱います。言わば各論的な文学史であり、江戸庶民の最も身近にあった文学を学ぶ科目です。赤本から黒本・青本、黄表紙、合巻へとその時々で変貌を遂げていく草双紙を楽しみながら読み解きます。「伝承文学」と聞くと河童や天狗など、不思議な存在が現れる昔話を思い浮かべるかもしれません。しかしお盆・正月などの行事をはじめ、繰り返し行われ、人から人へと共有されることでつくられた民俗的文化も、実は伝承文学の対象です。例えば、生活者の意識を大きく変 えたコロナ禍も、暗黙のルール・慣習を構築した出来事として、伝承文学的な視点から検討できるのです。● 日本文学演習ⅡA・ⅡB・ⅢA・ⅢB● 日本語学演習ⅡA・ⅡB・ⅢA・ⅢB● 伝承文学演習ⅡA・ⅡB・ⅢA・ⅢB● 日本語教育学演習ⅠA・ⅠB・ⅡA・ⅡB● 言語学演習Ⅰ・Ⅱ● 国語教育学演習Ⅰ・Ⅱ● 表現文化演習Ⅰ・Ⅱ● 卒業論文● 日本文学概説Ⅰ・Ⅱ● 日本語学概説Ⅰ・Ⅱ● 伝承文学概説Ⅰ・Ⅱ● 漢文学概説● 基礎日本古典語Ⅰ・Ⅱ● 基礎漢文学● 書道Ⅰ・Ⅱ● 書道概論● 日本文学講読Ⅰ・Ⅱ● 日本語学講読Ⅰ・Ⅱ● 伝承文学講読Ⅰ・Ⅱ● 漢文学講読Ⅰ・Ⅱ● 日本文学演習ⅠA・ⅠB● 日本語学演習ⅠA・ⅠB● 伝承文学演習ⅠA・ⅠB● 万葉の色彩観 紫を中心に● 『源氏物語』の葬送表現● 助動詞「まし」の研究● 敬語接頭辞の通時的研究● 王子田楽の研究 復興を中心に● 昔話『狐女房』の研究 他文学部 − 日本文学科032※担当教員により演習内容は異なります。日本文学専攻日本語学専攻伝承文学専攻学びの流れ・専攻学科共通の基礎科目主な科目(3・4年次)卒論テーマ例主な科目上代の『古事記』『万葉集』から中古、中世、近世、近現代の夏目漱石や森鷗外、太宰治まで。日本文学の主要作品や作家が学修の対象です。発音・文字・表記・文法・語彙・方言など、あらゆる角度から日本語を研究。古典文献、話し言葉、方言の聞き取り調査など、多彩な内容を分析します。口承の昔話や民具など、文字化されない文芸や儀礼・風俗を扱います。地方と中央、過去と未来を結ぶ文化の動きを捉え、理解を深めます。 年次1主な科目学問が開く
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