熊本大学 薬学部
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高度な薬学専門性とモチベーションを持 現在、脳内出血の根本的治療薬は存在していません。そこで私はマウスを用いて、脳内出血発症後に見られる脳内炎症応答や神経傷害を軽減する治療薬候補の作用解析を行なっています。そのような治療薬候補が将来臨床で用いられるようになれば、脳内出血による死亡率の低下と後遺症の軽減が可能になるものと期待されます。博士前期課程に進学後、米国ハーバード大学医学部付属マサチューセッツ総合病院に約10ヶ月間の予定で研究留学し、脳卒中に関する研究を行っています(2020年2月まで)。海外の研究室での実験や、様々な背景を持った研究者との意見交換によって、視野を広げたいと思います。この経験は、脳内出血治療薬の研究への応用だけでなく、将来の自らのキャリアアップに役立つと考えます。企業または大学で、有効な治療法の存在しない中枢神経疾患に苦しむ患者さんたちの助けとなる画期的な治療薬の開発に従事したいです。また、留学の経験を生かし、日本国内だけでなく海外でも活躍できるグローバルな視野を持った研究者として、日本の医療・製薬への貢献と世界への発信を行なっていきたいです。熊本大学大学院薬学教育部博士前期課程 創薬・生命薬科学専攻1年下関西高校(山口)木下 慶大炎症応答制御を基軸とした脳内出血の薬物治療法の確立Establishment of drug therapies for intracerebral hemorrhage based on the regulation of inflammatory responsesビジョンアクションフッ素化合物は、テフロンなどの化成品から医薬品や農薬などに幅広く利用される重要な分子材料です。これらのフッ素化合物は、医薬品の生物活性(ききめ)を向上することも多く、その効率的合成は医薬品の開発における重要な研究課題です。私は、含フッ素化合物を効率的に合成する新規触媒反応の開発を目指し、研究を行っています。博士号取得後は、製薬企業で研究者として活躍したいです。効率的な医薬品の合成プロセスの開発を通して、疾患に苦しむ多くの患者さんを助けることが目標です。国際化する社会で高い専門性と広範な知識を習得し、世界に羽ばたく研究者になれるよう、研鑽を続けています。HIGOプログラムを通じて自分の研究領域以外の講義やセミナー、海外インターンシップにも積極的に参加することで、薬学以外の見識を拡げ学際性あふれる研究者となれるよう日々意識しています。学会にも意欲的に参加し、最先端の研究について討論を行い、世界中の研究者とコミュニケーションを取ることを楽しんでいます。忙しいながらも刺激にあふれた楽しい大学生活を送っています。熊本大学大学院薬学教育部博士後期課程 創薬・生命薬科学専攻1年熊本高校(熊本)浅野 聡文研究テーマ研究テーマ含フッ素化合物の効率的合成を志向した触媒反応の開発Development of catalytic reactions for the efficient synthesis of fluorinated compoundsビジョンアクション13熊本大学薬学部

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