熊本大学 2020
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Shinji HaradaDo 学問進化する熊本大学で、ぜひ学んでください。熊本大学長 原田 信志 世の中は目まぐるしく変化しています。そのような社会に対応し、熊本大学も日々進化を迫られています。ただその中で唯一変わらない大学の姿勢は“真実や新しさを探究する場”であると言えます。もちろん、これは「研究」に特化したものではありません。大学での「教育(人材育成)」にも同じことが言えます。医薬系では「生命」とは何かを、理工系では「自然」や「物質」が何かを、人文社会系では「社会」や「文化」とは何かを探究し、これを核として、様々な分野で、皆さんを教えています。「客観的」という言葉を使わないで、何が言えるのかを学ぶのが大学だという人もいます。要するに、自分で考え、皆さんと一緒に“新しさを学び出す”、それが大学です。 世の中はグローバル化の嵐が吹き荒れています。グローバル化とは国際的に開かれた社会にする事でしょう。そのためには、大学も世界に開かれたものとなる必要があります。皆さんも、国内だろうが国外だろうが関係なく、あらゆる分野で活躍できるグローバル人材となることが求められています。グローバル人材とは単に外国語が話せるだけでなく、それ以上に多様な文化、思想、社会、歴史を理解することができる人を示しています。さらに問題意識を持ち、自分の考えをきちっと表現できるコミュニケーション能力が備わった人です。そして「他の存在を尊敬すると同時に自分の存在を尊敬する」人でなければなりません。これは漱石が唱えた“個人主義”です。 そのような人間に成長するためには、単に知識を受けるだけでなく、目的意識を持って能動的に「学問をする」ことが大切です。何事にも興味を持ち、あらゆる事に疑問を抱く、これが「学問をする」原動力となります。 漱石先生さらに曰く 「其れ教育は建国の基礎にして師弟の和熟は育英の大本たり」と。 さあ、皆さんと一緒に学問をしましょう。 Let’s DO学問!Kumamoto University 20201

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