熊本大学の教養教育 肥後熊本学
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表2. くまもとふるさと野菜(熊本県認定27品目) 表3. ひご野菜(熊本市認定15品目) 京都府の「京野菜」、石川県の「加賀野菜」などと比べると、「熊本野菜」の全国的な認知度は劣っているのが実情です。特に、県内の一部地域のみで栽培されている在来種は、農家の後継者不足や売れ筋の農産物への転換などを背景に生産が一層細っており、品種によっては、いずれ廃れるのではないかと危惧されています。 現在は飽食の時代で、スーパーへ行けば一年中野菜を手に入れることができます。この理由として、季節を通して生産地が変わること、かつ大規模に生産されていることなどが挙げられます。しかし、生産技術や交通網が発達していなかった時代の野菜と言えば、その土地で消費されるものをその土地で育てる(地産地消)がほとんどであったと考えられます。これが伝統野菜です。しかしながら、そのような野菜は今では生産が容易で食味の良いものに取って代わってしまっています。果たしてそれでいいのでしょうか。伝統野菜は、大昔から我々の祖先によりその地に合った改良が重ねられ、野菜自身もそれに応えて独自の姿に変化したものです。そのような歴史を鑑みると、伝統野菜は後世に残すべき遺産の一つと考えることもできます。 伝統野菜 阿蘇タカナ 水前寺モヤシ 水前寺菜 赤大根 特産野菜 大長ナス マコモダケ色見スイカ 熊本ネギ 熊本京菜 春日ぼうぶら 水前寺菜 芋の芽 地きゅうり 熊本ネギ はなやさい天草1号 熊本赤なす ヒゴムラサキサラダたまねぎ茎ブロッコリー 熊本長にんじん 熊本黒皮カボチャ 熊本赤なす 黒菜 ひともじ 赤崎カライモ 佐土原ナス 水田ゴボウ ばってんなす 塩トマト 上津深江スイカ すいおう 水前寺セリ 水前寺モヤシ 熊本インゲン ずいき 水前寺のり 鶴の子イモ 熊本京菜 あかどいも 水前寺セリ ひともじ レンコン

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