熊本大学 工学部案内
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高分子材料高分子(いわゆるポリマー)を研究する分野です。高分子とは、分子量がおよそ一万を超える巨大分子です。プラスチックや繊維などの合成高分子、窓ガラスやシリコーンゴムなどの無機高分子、たんぱく質やDNAなどの生体高分子などの例のように、私たちの日常に深く関わっています。私たちは、「作る(合成)」、「調べる(構造)」、「使う(機能)」という観点から、ユニークな機能を持つ高分子材料を研究開発しています。無機材料無機化合物の性質・形・大きさなどを制御して、社会に役立つ材料を開発する研究分野です。金属酸化物やカーボンといった無機材料は、電子部品・触媒・建築材など様々な領域で重要な役割を担っています。我々は、新しい無機材料の設計・合成・デバイス化を行い、それらの物理化学的・電気化学的な物性や機能発現を目指す研究を行っています。電気化学物質の「酸化還元反応」、すなわち物質間の電子の授受によって生じる電気と化学エネルギー変換や物質変換などの取り扱う研究分野です。低炭素化社会を実現する電池などの蓄電デバイスの開発や呼吸鎖での電子伝達などの生命現象の解明など様々な領域で重要な役割を担っています。我々は、界面ナノ計測を主たる手法として、環境負荷低減が期待される新規ナノ構造形成や触媒デザインによる新たな機能探索、電気化学センサー開発、電極反応のメカニズム解明に関する研究を行っています。酵素化学酵素は、生体内で作られ、生体内の化学反応を触媒するタンパク質です。酵素化学は、酵素機能を分子レベルで化学的に理解する研究分野です。私たちは、酵素の設計図である遺伝子探索、酵素反応の特異性と速さ、酵素の分子構造などの解析を研究手法としています。この研究によって、酵素阻害剤の種(seed)になる化合物を探索して、酵素阻害剤としての効果を高めるためにドラッグデザインすることで、検査薬や治療薬の開発を目指しています。生命化学および物質化学分野ポリアゾメチン型π共役高分子ナノ薄膜中のナノウォール構造厚さ1nmのシート形状をもつ酸化物ナノシート発光材料高次フラーレンと白金ポルフィリンの超分子構造のナノレベル可視化薬剤耐性菌が産生する酵素メタロ-β-ラクタマーゼの分子構造(オレンジの球体はZn(II)イオンです)38学科案内材料・応用化学科

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