熊本大学 工学部案内
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物質材料工学分野材料物性金属材料はなぜ強いのか? どうしたらもっと強くなるのか? どのように変形するのか? どうやって破壊するのか?といった疑問に答えるために、大きな単結晶や非常に小さな超微細結晶粒材料、高純度材料などを用いた実験とコンピュータ・シミュレーションによる理論解析を行い、原子1つ1つのナノレベルから金属材料について調べ、より安全な材料の開発に役立てています。材料構造制御安心・安全な社会の構築には、目に見えないガスを可視化(検出)することが重要です。例えば、ガス漏れを察知できれば防災に繋がり、人間の呼気や皮膚からガス検出することで健康管理に繋がります。そこで、水熱処理、電気化学処理、化学気相成長によって材料の形や構造を制御し、マイクロ・ナノオーダーのデバイスを開発しています。またその特性評価を通じて、新しい機能を見出しています。エコプロセッシング金属、セラミックス、半導体等、私たちの生活を支える多くの材料は、常に進化していて、その製造方法もまた、日進月歩で開発されています。強磁場や強電場等、これまでに無かった手法を用いて、高機能の半導体薄膜や陽極酸化薄膜さらにはゼオライト微粒子製造に挑戦しています。材料組織・界面制御学人のように材料も個性的な顔(微細組織)を持っています。また、その顔つきにより材料の性格(特性)もかわります。電子顕微鏡等を駆使してナノからミクロスケールで材料を観察すると、その素顔はよりはっきりとわかり、新材料開発のヒントを与えてくれます。「微細組織を解析し設計・制御する」ことで、太陽電池用材料、タービン用耐熱材料などの社会を支える基盤材料の研究開発を行っています。金属材料中をき裂がすすむ過程の原子構造シミュレーションナノサイズのガス吸着アンテナがくし形電極(5μmギャップ、50本くし歯)に密集したデバイス2テスラの磁場中で製造したアルミニウムの陽極酸化皮膜次世代航空機ジェットエンジン用超高温材料として開発が進められているMoSiBTiC合金を2次元走査型電子顕微鏡像と同視野からMo5SiB2相のみを抽出した3次元像 39

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