Department of Integrated Human Studiesコースは、倫理学・社会学・文化人類学という本3つの研究領域から構成されており、これらの学問の考え方や知識を学びながら、「社会的存在としての人間」について考えるコースです。人間とそれを取り巻く社会的現象との結びつきを、履修モデルの枠を越えたコース演習、国内外でのフィールドワークや様々な人たちへのインタビューによる調査実習、ゼミナールでの専門的な文献講読や研究発表、卒業論文の作成などを通して、総合的に学習します。「現代社会と倫理」「現代医療システム」「社会統制のメカニズム」「グローバリゼーション」「世界の文化や民族問題」など広い範囲の現代的な諸問題を取り扱い、人間が社会的存在であることの意味を考えながら、それらを分析し解決するための概念や調査技術を習得することが、社会人間学コースの目標です。私たちはしばしば、何のために生き、何をなすべきかという問いに直面します。それは現代社会では、脳死や臓器移植、クローン技術の利用、地球規模での環境破壊、いじめや児童虐待などの問題として立ち現れてきます。倫理学とは、そうした倫理的な価値に関する哲学的な探究です。本履修モデルでは、それらを自分の問題として引き受けて、哲学・倫理学的に考えることを目指します。私たちは、社会という複雑に入り組んだ網の目のなかで生きています。社会学は、直接見えないが、確かに自分を取り巻く網の目が、どのようなもので、どのように成り立つのかを明らかにする学問です。日常生活のなかで抱く謎や疑問から出発し、網の目をたどると、意外なところに意外な答えがみつかるかもしれません。この迷路のような現代社会の知的探求こそが、社会学の醍醐味です。現代の社会文化的多様性と多元性について人類学の観点から分析し、考察してゆきます。身近な事象から始めても、異文化から始めてもよいですが、何よりもフィールドワークや文献資料を媒介として現場や対象と戯れ、そこで感じる好奇心や驚きをバネに現代社会や文化のかたちを描きだしていくエスノグラフィーの手法に人類学の醍醐味があります。「社会的存在としての人間」について探求する倫理学社会学文化人類学カリキュラム例紹介けものの習性について語る猟師(社会調査実習 授業風景)どんなことを学ぶのですか文学部 総合人間学科教育研究領域(履修モデル)社会人間学コース?
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