宇宙論計算物質科学データ物性物理学宇宙プラズマ物理学 当研究室では、物性に関する実験及び理論計算によって得られたデータに対し、多変量解析や機械学習手法を駆使して、データの背後にある秩序を見つける研究を行っています。複雑で解釈が困難な現象に対しても、様々な視点から蓄積されたデータの活用と近年の目覚ましい計算手法の発展及び計算機性能の向上の恩恵を受けて、糸口を掴むことができるようになってきています。 宇宙では、 ほぼ光速で噴出するジェット(細く絞られた高速の流れ)が観測されています。そのような高速の宇宙ジェットは、ブラックホール付近のプラズマと磁場の激しい現象により形成されると考えられます。宇宙には他にも、 太陽表面の爆発現象 - 太陽フレアー - などさまざまなプラズマと磁場による激しい現象が起こっています。宇宙でもっとも活動的なプラズマのダイナミクスを、理論と数値シミュレーションにより研究しています。 宇宙論とは宇宙がどのようにして始まり進化してきたかを追究する学問です。宇宙はそのごく初期にインフレーションと呼ばれる加速膨張期を経てビッグバンと呼ばれる高温高密度状態になり、やがて宇宙膨張とともに冷えて現在に至っていると考えられています。近年精密に観測が行われている宇宙背景放射や銀河分布の大規模構造などの情報から、 宇宙の始まりと進化、 またダークマターやダークエネルギーといった謎に迫っています。 高温状態にある物質(液体金属、液体半導体、水素吸蔵物質、固体酸化物燃料電池材料など)の性質を理解するために、 物質中での原子や電子の動きを理論的手法、 主として計算機シミュレーションの手法を用いて調べています。また、 新しいシミュレーション手法の開発、 コンピュータ・ グラフィックスやアニメーションによる可視化に関する研究も行っています。機械学習を用いた特徴量・ポテンシャルエネルギー面の予測と加速回転するブラックホールによるアルフベン波の励起液体金属のシミュレーション宇宙背景放射の温度揺らぎと揺らぎに伴って生成される原初磁場液体半導体中の化学結合物理学コース 研究の紹介
元のページ ../index.html#14