高知工科大学 特待生制度
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育つ環境を整えることが、日本の、そして世界の未来を変える。 世界に誇る科学技術を持つ経済大国でありながら、さまざまな問題に直面している今の日本。この状況を打開するには、一人ひとりがグローバル社会の中で存在感を発揮できる力と、それを養う教育の機会が不可欠です。しかし、今の日本の教育予算は世界的に見ても低い水準にあり、未来に向けた投資が十分になされているとは言えない状況にあります。 かつての日本はどうだったのでしょうか。歴史を紐解くと、明治期から戦後において日本は急速な経済的発展を遂げてきました。そこには、有為な若者たちに育つ機会を与え、この国の未来を託すという今まさに求められている教育姿勢があったのです。明治維新後の政府は、近代国家の礎を築くため、能力ある若者により高度な教育の場を提供し、その中から多くの精鋭たちを列強諸国へと送り込みました。若者の旺盛な知識欲と柔軟な理解力は、有り余る成果を日本にもたらし、新たな日本の形の創造と近代化の推進に主導的役割を果たしました。 その影には、若者の可能性を最大限に引き出すために惜しみない支援を続けた志高き指導者たちがいたことを忘れてはなりません。目先の利益を求めるのではなく、その先にある彼らの力に国の行く末を託した大人たちと、託されることに誇りと使命感を抱き、渾身の努力によって、成果につなげた若者たち。互いの思いが重なり合い、一つとなることが、可能性を開く原動力となりました。そうしたかつての日本の教育姿勢は、人を育てるのではなく、人が育つ大学をつくるという私たちの考えと相通じています。 「恵まれた資質は徹底的に伸ばすべきである」という信念のもとに導入された独自の特待生制度は、高知工科大学が誇る幾多の人が育つための教育システムの最たるもの。学びの意欲や知的好奇心に応える特別な学修プログラムを思う存分活用すれば、あなた自身の可能性は大きく開花するに違いありません。それこそが、この国に、世界にできる最大の教育貢献であり、新たな時代を創る大学としての大きな使命であると考えます。

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