高知工科大学 2023
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ンパイ、がんば04MoIntgewセiるvreKUT WAY 202317inv蛍光プローブ蛍光プローブは周辺環境を蛍光挙動変化として検出することにより高感度な分析が期待される一方で、定量性が低いという問題点があります。これまでに蛍光プローブの高感度性を保ちつつ、かつ定量的な検出を可能とするプローブが開発されてきましたが、可視光に応答するものはありません。可視光応答性を付与することによって対象環境を色調変化として検出できる可能性があります。そこで私の研究では、新規可視光応答性蛍光プローブの開発をめざし、アントラセンを母骨格とする化合物を設計しました。大きなπ共役系をもつアントラセンを利用することによって可視光領域の光を吸収し、その9および10位に電子供与基と電子求引性のカルボン酸骨格を導入することで周辺環境に応答するプローブとして機能すると期待されます。岩﨑 智子さん大学院工学研究科基盤工学専攻化学コース 2年広島市立基町高等学校出身可視光応答性を示す新規蛍光プローブの開発 化合物が反応によって別の化合物に変化する化合物が反応によって別の化合物に変化することが面白いと思うなど化学分野に興味があり、高校の先生の勧めで高知工科大学へ進学。研究室は伊藤 亮孝准教授の光機能化学研究室に進みました。研究室紹介の際に、試料にUVランプをあてると鮮やかな色に光る実験を見せてもらい、化学のイメージを覆されて面白いと感じたからです。研究室では「可視光応答性を示す新規蛍光プローブの開発」をテーマに研究に取り組んでいました。測定対象と相互作用させ、その応答を情報として取り出す方法に用いられるプローブですが、測定対象からの応答を自分の目でみることのできる物質として開発しようというものです。このテーマにより深く取り組みたいと大学院 このテーマにより深く取り組みたいと大学院に進み研究を続けましたが、2年になると大学院修了後の就職活動にも時間を割くようになりました。インターンシップはコロナ禍の影響でオンラインでの企業体験でしたが、約10社ほど受けました。1日およそ3〜4時間の体験でしたが、このことで、自分がやりたい仕事についての考え方が大きく変化しました。以前は就職後も大学のように基礎研究に取り組み、実験を繰り返す日々を仕事のイメージとしてもっていましたが企業体験を経験した後は、研究室の実験レベルのスケールだけではなく工場のような大きなスケールでの実験にも関与するなど、製品が生み出されるまでの様々な過程に携わりたいと思うようになったんです。  就職先は多くの候補の中から石原ケミカル(株)に決めました。研究職として新しい製品の企画開発や製品の性能向上のための研究に取り組んでいきたいと思っています。将来は、人として、技術者として周囲の人たちから頼られる存在になれるよう頑張ります。Outline of research様々な企業体験(インターンシップ)を経験して、仕事への考え方に変化が起こりました。

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