高知工科大学 2023
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ンパイ、がんば03gewinvセiるvreMoIntKUT WAY 202313「ラーニングイノベーショングランプリ2021(主催:マイクロラーニングコンソシアム(mLC))」において、教育情報工学研究室(妻鳥 貴彦准教授)が「奨励賞」を受賞(代表者:木河 龍臣)しました。「LearningAnalytics のための学習・メンタリング履歴収集基盤の構築」木河 龍臣さん情報学群4年愛知県立岡崎西高等学校出身 子どもの頃から家のパソコンを遊びで触っていたので、情報について勉強したいと思っていました。高知工科大学を選んだのは、キャンパスの美しさと就職の良さ、そして何より地元から出たいという気持ちが強かったんです。入学して感じたのは、自分が積極的になればいろいろな機会やチャンスが手に入るということ。また特に高知工科大学は先生方の面倒見の良さを感じましたし、就職に関するキャリアプランなどサポートも充実しています。 2年次の後半に研究室を決める前から、いろいろな先生の研究室でお話を聞き、妻鳥先生(妻鳥 貴彦准教授:教育情報工学研究室)に決めました。システム開発はしたかったですが、技術に重点を置くのではなく、世の中が便利になる近年、教育現場でのICT化により学習管理システム:LMSが導入され、学習分析が行われるようになりました。ただ従来の高知工科大学でも使用しているオープンソースのLMS、Moodleの学習環境では、収集できる学習履歴がログイン・ログアウトした時間しかわからない、特定のアプリケーションに依存した資料の場合にOSやPC環境によって閲覧できない資料がある、学習者の行動に影響をあたえるメンタリング(指導者の助言や課題のチェック)が考慮されていないなどの課題がありました。そこで、学習履歴を蓄積するSTELLAとメンタリング履歴を蓄積するMLRというアプリケーションをMoodle上に構築することで、授業中に指導者がもっているタブレットなどに助言や指導した内容などを入力し、指導者同士での共有が可能となり、授業内容や指導方法に反映することができるようになりました。また、対面授業や実習での指導履歴も蓄積でき、指導者とのやり取りで授業資料を閲覧するページの変化がわかり、指導の効果を示すことも可能となりました。これらの学習履歴を収集・分析することで、従来はそれぞれの教員の感覚的な部分で良い学習が判断されていたものが、その学習方法について、根拠をもって良し悪しを判断することが可能になります。対面授業等で残しづらい指導履歴を学習履歴とセットにして分析し、詳細な学習・教育効果を測定することで教育環境の改善につなげることができます。ようなシステムを開発したいという気持ちが強く、また教育分野にも興味があったのが研究室を選んだ理由です。もちろん先生の人柄が好きというのが一番ですが(笑)。研究室の専門分野は、教育に携わる情報教育=教育工学です。研究室で学ぶうち先生から紹介されたのが、「ラーニングイノベーショングランプリ2021」というコンペ。学びのいい経験になると思い手を挙げました。妻鳥研究室には代々の先輩方が研究開発を積み重ねてきたシステムがあり、そのシステムの内容をまとめ作品として応募しました。書類審査の1次選考とシステムの紹介を5分間にまとめた動画での2次選考による審査を受け、奨励賞をいただくことができました。このグランプリ参加を通して今までの先輩方の研究をしっかり理解でき、今後の課題も見えてきました。 大学卒業後は大学院に進学し、卒業研究で取り組んだ「メンタリング履歴による学生の自己調整学習」について引き続き研究を続け、さらに内容を深めていきたいと思っています。Outline of research「ラーニングイノベーショングランプリ2021」で奨励賞受賞。

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